長崎大学病院長 中尾 一彦
センター発足以来7年間、様々な取り組みを企画実行され、着実に成果を挙げてこられたことに対し、改めて伊東昌子前センター長、南貴子先生、担当事務のみなさんのご尽力に心より感謝申し上げます。私、病院長就任後も引き続き消化器内科診療科長を拝命しています。当科でも多くの子育て中の女性医師が様々な立場で頑張っています。センターの取り組みの「復職&リフレッシュトレーニング」では、『復帰したいが臨床から遠ざかっているし、足手まといにならないか不安、一方で育児にもしっかりと時間を割きたい』こういうママさん医師の不安を払拭しています。「イブニングシッターサービス」や「長崎医師保育サポートシステム」は、『資格試験の勉強、論文の準備ができた』『学会・勉強会に参加して診療に役立った』『頼れる先があると安心』という声があり、学会・研究会、カンファランスへの参加が可能となったママさん医師のキャリアップに大いに役立っています。そして、増﨑英明前病院長の強力な後押しで開設が決定した院内病児保育室も着工が間近となっており、完成が待たれます。
長崎大学は女性教員比率23%という中期目標を掲げています。これを受けて大学病院では女性教員比率を30%へという目標を設定しています。医学科の女性割合が30%弱であることを考えると、この目標がいかに高いかが解かります。働くママさん医師に大学病院教員を目指していただかないと達成できない数値です。今後、女性医師の力が増々必要となります。大学病院は、各部署におけるワークライフバランス推進員のみなさんのご協力をいただきながら、メディカル・ワークライフバランスセンターの活動を全力でサポートしていく所存です。(2019年4月寄稿) |