2021年8月31日

現在、長崎県内17病院と2団体(長崎県離島医療医師の会・長崎県病院企業団)にワークライフバランス推進員45名がいます。
ワークライフバランス推進員は、医師のワークライフバランス実現に関する相談窓口、情報発信、企画などの役割を担っています。
  

【第1回意見交換会】

<対面形式>
日時:2021年8月20日(金)15時30分~16時30分
場所:長崎大学病院中央診療棟2階 多目的指導室
参加:6名(院内6名)

<オンライン形式>
日時:2021年8月23日(月)16時~17時
方法:Zoom
参加:12名(院内9名、院外3名)

 昨年度の第1回は、メール会議となりましたが、今年は、対面形式6名、オンライン形式12名、合わせて18名の推進員の先生方にご参加いただきました。昨年度の第2回は、ハイブリッド形式で、対面とオンラインを一堂に会して行いましたが、会話が聞き取りづらいとのご意見があり、今回は形式別に2回開催しました。参加率は4割で、院内の診療科から15名、県内病院から3名でした。

 センターの取組を抜粋してご報告した後に、各推進員に職場の両立支援状況やセンターの取組へのご質問・ご意見などをご発表いただきました。
 深掘りした話題は、1.当直からオンコール体制への変更 2.女性の教員割合 3.男性の育休取得推進には管理職の意識改革が必須であること、などでした。特に、男性の育休取得推進に期待する声は大きく、来年度の法改正後に、長崎県内で取得する男性医師が増えるように、準備をしていきたいと思います。
 今回はオンライン形式に多数の先生が参加され、他の病院、他の診療科の状況を知ることで、自身の職場の課題を認識できたのではないでしょうか。推進員としての活動意欲が高まるような有意義な意見交換ができたと思います。

icon_exclaim.gif子育て中の推進員より質問が挙がり、院内保育施設を保有する県内約40病院のうち、
 22病院から回答を得ましたのでご報告します。
 Q.第2子誕生のために育休中の職員は、第1子を院内の保育施設に継続して預けることは
  できますか?
 A.利用できる:15病院、利用できない:7病院(職員の就労中の保育が主な条件の為)

 補足説明:認可保育園では自治体によって条件が異なり、利用継続できる場合と、
      一旦退園となる場合もあります。
 今回お尋ねした院内保育園は、ほとんどが認可外保育園ですが、育休中に利用継続できる
 病院も多く、現在利用できない病院におかれましては、条件の見直しをご検討ください。

icon_razz.gif 引き続き県内の医師のワークライフバランスが向上するようにセンターと連携した活動で、ご尽力いただきますようよろしくお願いいたします。

 
<↑対面形式の様子>             <↑オンライン形式の様子>


2021年7月27日

 センターでは、医師のキャリア形成・継続のサポートをするために、医学生や研修医等、若い世代を対象として「医師のワークとライフをきいてみよう!ロールモデル探し」と題し、現役で活躍されている医師と若い世代が交流できる身近な意見交換会をセンター開設当初より不定期で開催しています。

 2021年度は、将来長崎県養成医として離島・へき地で勤務する義務を持つ、長崎大学医学部・佐賀大学医学部・川崎医科大学の地域枠の女子学生と、自治医科大学の女子学生、初期研修の女性医師を対象に、将来のワークライフバランスに関する不安を軽減する目的で、「養成医のワークとライフを聞いてみよう!ロールモデル探し」と題して、オンライン会を2回行います。

 第1回は、7月10日(土)と11日(日)の2日程に分けて行いました。参加者は両日合わせて総勢44名でした(重複除く)。対象となる39名の女子学生のうち33名と、女性研修医1名が参加しました。センターからお声かけをして、現役や元養成医の先輩医師8名と長崎県医師会常任理事 瀬戸牧子先生のご協力を得ました。センターが先輩医師と参加者を5グループに振り分け、各グループ90分間を目処にZoomを用いたオンライン会で意見交流しました。結婚・妊娠・出産・育児休業・子育てのこと、研修病院選び、専門医取得、医局入局についてなど、9年間の義務年限と関係する内容の質問に対して、先輩医師がご自身の経験や周囲の女性医師の働き方の状況を交えながら、丁寧にアドバイスしました。
 センターは、5グループ全てのオンライン会に司会進行兼アドバイザーとして同席し、あじさいプロジェクト活動で把握したデータや情報を共有しました。県内の病院に勤務する女性医師の分布図、マタニティ白衣貸出事業から判明した女性医師の第1子妊娠時年齢(平均年齢32.6歳)、育休制度と義務年限についての注意点、義務年限修了後、長崎大学病院で活躍中の医師の紹介などを話しました。
 
【アンケートから抜粋】
<今のお気持ちをお聞かせください>上位3つ、複数回答あり
・キャリア形成(診療科の選択や専門医取得など)の参考にしたい 27人
・ワークとライフを両立するイメージが明確になった       24人
・共働きするには、パートナーの理解と協力が必要だと感じた   17人

<感想>
・先輩方がどのように子育てやキャリアアップをしていかれたのかを知ることができ、将来をイメージすることができました。また、「相談などがあればいつでも連絡ください」と言ってくださったのが本当に心強く、有り難かったです。
・女性だけが集まり話し合う機会は新鮮で、違った視点から医療現場の雰囲気を知ることができて、とても良かったです。
・結婚や出産のタイミングなど気にはなっているけれど、これまで質問しづらかった部分を丁寧に説明してくださり、将来のビジョンを考える場となりました。
・地域特別枠で大学に入学して、研修医として働いている先輩方のお話を聞くことができ、少し不安が解消されました。離島で医師として働くことや、義務年数のことなどしっかり理解しておらず、イメージがあまりついていなかったけれど、お話を聞いて離島での生活や医療、大学卒業後のことについて考えることができました。

↑先輩医師のご紹介       ↑参加者アンケート結果

 icon_razz.gif約9割の参加者が「都合が合えば、また参加したい」と満足度の高い大変有意義な会になりました。若い世代が、少しでも将来への不安を払拭して、養成医として離島勤務に臨めるように、環境整備を含め、支援活動を引き続き行ってまいります。あじさいプロジェクト活動へのご支援・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。


2021年7月14日

 2020年度より、センターでは男性の育児休業取得の推進に注力しています。
 男性目線の育児休業関連資料を探していたところ、「ママリ」を運営するコネヒト株式会社がクラウドファンティングで制作した「#とるだけ育休ゼロへ。『パパ育休ガイドブック』」冊子の存在を知り、センターで本冊子を配布しています。そこからのご縁で、今回、コネヒト株式会社が、全国で行政や企業を対象に開催している育休ウェビナーを、「家族を話そう」ワークショップとして、あじさいプロジェクトバージョンで開催しました。

 今回の参加者は、4組8名で、職種は様々ですが、すべて30歳代の同年代ご夫婦でした。みなさん「家族を大事にしたい」「幸せな家庭を育む参考にしたい」という想いで参加されたようでした。

 最初に、コネヒト株式会社の筒井八恵氏より、2022年度から法改正により男性の育児休業が取得しやすくなることの説明、夫婦での育児と生活満足度との関連、夫の家事・育児時間と妻の継続就業割合や第2子以降の出生割合との関連について、データに基づく情報提供がありました。
 その後、家族のビジョン、育休および産後の家事・育児分担などについて、夫婦で話し合い、各組の内容を発表・共有しました。参加者の中には、育休を取得した男性、これから取得する予定の男性がいて、育休取得を考えた経緯、職場への伝え方、仕事の引継ぎ状況など、実体験の声を聞くことができ、男性が育休を取得することが身近に感じられて、参考になったと思います。
 また、夫婦で家事・育児の分担について考える時間を持てたことで、これまでの分担を見直したり、参加者同士で役割分担の決め方のコツやコロナ禍でのストレス発散法の紹介、家族計画についてなどを話し合い、共感し合う様子が見受けられました。子どもの話題を中心に、夫婦で語り合えているご家庭がほとんどでしたが、これからは、今回のワークショップでシェアした体験談が判断材料となり、新しい視点も取り入れて語り合えることでしょう。

↑夫婦の家事分担ワーク時に活用したフレームのひとつ
(コネヒト株式会社のInstagram公式アカウント「mamari_official」より)

 icon_razz.gif今回、パートナーと一緒に取り組むワークショップを初めて試みましたが、同じ境遇の参加者同士のシェアからの学びは大変貴重で、満足度はとても高く、大変良い機会になったと感じました。

 【アンケートから抜粋】
<このワークショップを通じて得られたものはなんですか>
・他のご家族のお話を聞くことがなかったので、大変参考になりました。
・夫婦で話し合う機会が得られた。
・各家庭の夫婦の在り方。
・参加者の生の声を聞き、育児の想像が少しできるようになった。

<感想>
・日頃このようなテーマで話し合うことが少ないので、話し合う機会を得ることができて大変良かったです。
・大変良かったです。ありがとうございました!
・とても参考になり、楽しかったです!もう少し時間が欲しいくらいでした。
・育休のパターンが色々あることを知りませんでした。


2021年7月9日

1.<調査の目的>
 長崎県内病院の育児・介護休業制度等の両立支援策の取組状況の実態調査を行う。また、調査結果を、Webサイトやメールマガジンを通して情報発信を行うことで、個人や組織に働きやすい職場環境づくりを推奨する。

2.<対象と方法>
実施日:2021年6月
調査対象:長崎県内149病院
調査方法:調査票を郵送し、同封の返信用封筒やメールで回収。
質問内容:常勤・非常勤医師数、子育て中の医師数、育児休業・介護休業を取得した医師数、両立支援の取組など。
調査票:医師の両立支援状況調査

3.<結果と考察>
配付と回答数(回答率):配付149病院 回答105病院(70%)
結果:集計グラフはこちらをご覧ください。
icon_idea.gif【集計抜粋グラフ】

【調査結果】
長崎県内の調査回答病院のこれまでの傾向を報告する。
 2014年度より100以上の病院(7割前後)から調査の回答を得ている。
 回答病院
勤務する女性医師の割合は、調査を開始した2013年度より23±1%で推移しており、2021年度は24%で著変ない。勤務形態を常勤 対 非常勤の割合で比較すると、女性医師は、2020・2021年度は約7 対 3となり、2016~2019年度の4年間は約6 対 4のため、直近2年間は常勤で働く女性医師の割合が増加している。男性医師は、2016~2021年度の6年間は約8 対 2の割合で推移している。女性医師は男性医師と比べて、非常勤で勤務する割合が多い傾向は変わりがなく、長崎大学病院においては、非常勤パートタイムの20名は、全て女性医師である。

icon_redface.gifセンターが把握している情報では、育児休業取得後にほとんどの女性医師は復職しており、離職や長期休職をする女性医師は減少しています。これが、常勤で働く女性医師の割合が増加している要因ではないかと考えます。今後さらにスムーズに常勤への復職ができるように、短時間正規雇用制度、院内保育施設、院内病児・病後児保育施設など職場環境整備や、長時間勤務にならない働き方改革を推進していただきたいと思います。

子育て中(小学6年生までの子がいる)の女性医師は160人。女性医師全体の29%、医師全体では7%で、調査を開始した2016年度から過去最多。女性医師が勤務しているのは74病院、そのうち、子育て中の女性医師は38病院に勤務している。
 2020年度に、育児休業を取得している女性医師は14病院で31人(うち長崎大学病院16人)、男性医師は3病院で6人(いずれも新・鳴滝塾の研修病院、うち長崎大学病院1人)であった。また、2020年度中に、介護休業を取得した医師は、1病院1人の女性医師であった。

icon_redface.gif男性の育児休業取得については、2019年度は長崎大学病院のみでしたが、2020年度は他に2病院でも取得した男性医師がいました。若い世代の医師が男女共に、県内どこの病院でも育児休業を取得することができるような、意識改革と働き方改革を行っていただき、子どもが誕生して忙しい時期に、家族の絆を深める時間を確保していただきたいと思います。

「両立支援制度・施設の整備」について、短時間正規雇用制度の導入は46%、病院内に保育施設がある病院は31%と、これまでと大差ない。病院内の病児・病後児保育施設がある病院は、2病院が増えて、7%とわずかに増加したが、低調なままである。

icon_redface.gif研修医を含め若い世代の医師が多く勤務する「新・鳴滝塾」16病院に対象を絞り集計すると、短時間正規雇用制度は12病院、病院内の保育施設は13病院と共に変わりなく、病院内の病児・病後児保育施設は、1病院が開設し、5病院(長崎大学病院、佐世保共済病院、佐世保中央病院、長崎県上五島病院、長崎県対馬病院)になりました。若い世代の医師が、長崎県内の病院でキャリア形成しつつ、仕事と子育ての両立がしやすいと感じ、勤務先として選ばれるような環境整備を進めていただきたいと思います。

「両立支援に関する取組状況」について、B「育児休業の取得や職場復帰の相談などを職員へ周知・対応」、C「介護休業の取得や職場復帰の相談などを職員へ周知・対応」は、どちらも約85%の病院で取り組まれている。A「男性を対象にした育児休業制度の利用促進や子が出生した男性へ管理職による育児休業取得の勧奨」は、30%の病院で取り組まれている。

icon_redface.gif育児休業を取得した男性の満足度は高く、家庭は円満となり、働く意欲が増加するようです。来年2022年度には、男性版産休制度や、職場で男性の育児休業取得推進の義務化など新しい法制度が始まります。情報収集のうえ、ご準備ください。※長崎大学オープンセミナー8/2(月)「男性育休」

⑤医療圏別の女性医師分布は以下の通り。


 105病院に勤務する女性医師560人のうち、子育て中の女性医師は160人(160/560=29%)であった。医療圏別に見ると、長崎医療圏の女性医師は最多の319人(319/560=57%)が勤務し、そのうち子育て中の女性医師も102人と最多。子育て中の女性医師の64%(102/160=64%)は、長崎医療圏で勤務している。
 続いて、県央医療圏に114人の女性医師、うち子育て中の女性医師は29人(29/114=25%)、3番目に多いのは佐世保・県北医療圏95人の女性医師、うち子育て中の女性医師は18人(18/95=19%)で、2016年度以降漸増している。3医療圏(長崎、県央、佐世保・県北)の病院に勤務する女性医師は94%を占めるが、県内全ての医療圏の病院に女性医師および子育て中の女性医師が勤務している。

icon_redface.gif長崎県内の医師の仕事と子育ての両立を応援する「長崎医師保育サポートシステム」は、対象地域が長崎・県央医療圏、佐世保医療圏の5病院、上五島医療圏の1病院に拡大しています。特に佐世保医療圏での利用は増加傾向で、かつ、ご好評を得ています。長崎・県央医療圏以外の地域では、病院ごとのシステム導入が可能で、特に病院内や近隣に病児・病後児保育施設が整備されていない病院での導入をお勧めします。

icon_redface.gif長崎県内の医師誰もが、イキイキと仕事と生活の両立ができるように、センターが推進する「あじさいプロジェクト」活動を引き続きご支援ください。

icon_idea.gif調査の貴重なデータは、長崎県の医療のために活用いたします。ご協力いただきました病院の皆様、ありがとうございました。


2021年5月31日

1.<調査の目的>
 ⻑崎⼤学病院メディカル・ワークライフバランスセンターが、⻑崎県・⻑崎県医師会・
 関連機関と協働運営している「⻑崎医師保育サポートシステム」は、育児⽀援を必要と
 する医師のニーズに沿った保育サポーターの情報提供・紹介を⾏っているが、
 今後、看護師を対象とした同様のシステム導⼊について、本調査を参考にするため。

2.<対象と方法>
 実施日:2021年4月15日~5月14日
 調査対象:長崎大学病院に勤務する13歳未満の⼦と同居する看護師(男⼥不問)。
 調査方法:看護部長が対象の看護師にWebアンケートへ協力を依頼、匿名で回収。
 質問内容:子の預け先、公的ファミリー・サポート・センターの利用の有無、
 看護師対象の保育サポートシステムが導入された場合の利用の可能性についてなど。
 調査票:「看護師の両立状況

3.<結果と考察>
●WEBアンケート回答者116名
● WEBアンケートの集計結果はコチラ
 
 看護師対象の保育サポートシステム(登録料や利用料は受益者負担)が導入された場合の利用の可能性(設問7)については、調査に回答した116人中「利用を希望する」は22人(19%)、「わからない」は最も多く60人(52%)、「利用しない」は32人(28%)「その他」2人(1%)でした。
 導入されても「利用しない」理由として多いのは、「他人に預けるのは不安」「登録料や利用料が高い」です。

 公的ファミリー・サポート・センターを「利用したことがない」人は、(設問5)110人(95%)を占めていることがわかりました。
 「利用していない」理由として多いのは、「他人に預けるのは不安」「事業を知らない」「手続きが面倒」でした。

icon_razz.gifアンケートにご協力いただいた看護師のみなさま、ありがとうございました!

 本調査結果は長崎大学病院に報告します。公的ファミリー・サポート・センターを利用してみることも、一つの手段としてご検討ください。

icon_idea.gif公的ファミリー・サポート・センターや、民間のシッター会社等の情報を掲載しているセンターの「子育て家庭に役立つ情報」もご覧ください。


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