ダイバーシティ・マネジメントセミナー
~ダイバーシティ時代における企業の戦略~
日時:平成29年2月3日(金)14:00~15:30
会場:リーガロイヤルホテル大阪
南副センター長からの報告です。
日本経済団体連合会(経団連)と内閣府が主催するセミナーに参加しました。
基調講演の吉田晴乃さんは、「BTジャパン株式会社※ 代表取締役社長」「母親」「経団連役員」「民間議員」という4つの(わらじではなく)ピンヒールを履く女性であるとご自身を紹介されました。
※BTは、コミュニケーション・ソリューションおよびサービスを、世界170以上の国で提供する世界的なリーディングプロバイダー
Digitalのおかげで今の私はある、「The Digital possible」というテーマで話されました。これからの時代は、ICT=情報通信技術や技術革新を駆使して、新しい女性の生き方、人間の生き方を模索していこうと、力強いメッセージを伝えられました。
またDigital impossibleなのは、お子さんのことだそうです。お子さんが小さい頃は、仕事の時間を取り過ぎていたと後悔することもあるそうですが、社会人となってからは、仕事のことでお子さんにアドバイスができるようになり、子どもが大人になった時に、自分の人生が誇らしく思えるように、仕事を続けていて良かったと話されました。
パネルディスカッションの最初は、アパレル業界の株式会社ストライプインターナショナルの石川康晴代表取締役社長でした。長崎市内にもブランドの店舗があるそうです。社長のコミットメントによって、会議の数を半減し、女性管理職の登用、定時退社促進などに取り組むことで、残業時間削減、短時間勤務制度利用者の増加などの効果を上げていると発表されました。
次に、大成建設株式会社の塩入徹弥管理本部人事部長兼人材いきいき推進室長のお話しでした。出産・育児・介護や配偶者の転勤等の理由でやむを得なく退職した社員の再雇用、配偶者の転居・介護・子弟の教育等自己都合による勤務地変更事由が発生した勤務地限定社員の転勤を認める制度、短時間勤務制度や面談などによる育児サポート制度、休暇取得の推進など多角的に取り組み、現在は育休取得からの復帰率100%となっているそうです。意識改革のためのマネジメントについては、パートナーと一緒に参加する両立支援セミナーや、外国籍社員活躍支援、男性管理職研修、男性の子育て支援、介護セミナー等を行っているそうです。
最後は、野村ホールディングス株式会社・野村証券株式会社 執行役員の中川順子氏でした。ダイバーシティ&インクルージョンの社内ネットワークは、1、キャリア2、健康・育児・介護3、マルチカルチャー・LGBTA・障がい者の3つのネットワークで構成されており、これらのネットワークを野村グループの日本内外の各拠点で運営し、グローバルに連携しながら、多様な社員が活躍できる職場環境づくりに向けた活動を推進されているということです。残念ながら最後まで拝聴することはできませんでした。
当センターでは両立支援活動を行っており、女性医師の育休取得からの復帰は普通(当たり前)になってきています。今回のセミナーで得た企業事例を参考に、これから成すべき活動として、意識改革マネジメントの必要性を強く感じました。