市民公開講座「多様性の尊重 ダイバーシティと大学の未来」に参加しました
2017年12月27日

長崎大学市民公開講座
「多様性の尊重 ダイバーシティと大学の未来」

[日  時] 平成29年12月8日(金)15:00~17:10
[会  場] 長崎大学坂本キャンパス 良順会館2Fボードインホール
[対  象] 一般市民(長崎大学教職員、学生を含む)

[プログラム] 
【開演挨拶】河野 茂 長崎大学 学長
【来賓挨拶】文部科学省 大臣官房審議官 信濃 正範 氏
【基調講演】
「Beyond the Bias and Barriers」
~無意識のバイアス Unconscious Biasを知っていますか?~
 <講 師>
 大坪 久子 氏 元日本大学総合科学研究所 教授(女性研究者支援推進ユニット長)
       日本大学薬学部薬学研究所 上席研究員
【事業報告】
「働き方改革」と「仕事と介護の両立」長大モデル~長崎大学における女性研究者支援~
 伊東 昌子  長崎大学 副学長/ダイバーシティ推進センター長
 井口 茂   長崎大学 医歯薬学総合研究科(保健学専攻)教授
 久芳 さやか 長崎大学 医歯薬学総合研究科 地域包括ケア教育センター 助教
【講  評】 浦里 延明 氏 国立研究開発法人 科学技術振興機構 主任調査員
【閉会挨拶】 福永 博俊 長崎大学理事(総務担当)/副学長(計画評価担当)

<総合司会> 矢野 香 地方創生推進本部キャリア支援センター准教授

【基調講演】
 講師の大坪久子先生は、米国で研究者として生活されていた経験があり、米国の女性研究者支援の歴史、「無意識のバイアス(偏見)※」が及ぼす様々な研究事例を発表されました。誰もが潜在的に持っている無意識のバイアスによる影響を最小限におさえるために、個人として、また大学で働く職員として、どのような「知識」を持ち、どのように「意識を醸成」するべきかを教えてくださいました。
 日本で生活をしていると、人種・宗教・民族・貧富について表立って問題視する環境にあまりなく、主に比較対照が男女で議論されがちです。身近な取り組みとして、採用・人事に関わる業務で、「評価」や「判断」をする際に、無意識のバイアスの働き方を「知る」、また「意識」して、負の影響を最小限におさえるために「各大学(職場)に合った採用・人事のガイドラインを作成しましょう」と発言されました。

※「無意識のバイアス(アンコンシャス・バイアス)」とは、日本語で「無意識の偏見」「無意識の思い込み」と訳される概念、自分自身が気づいていないものの見方や捉え方のゆがみ・偏りを表します。瞬間的かつ無意識的に生じる知的連想プロセスの一種であり、過去の経験や習慣、周囲の環境などから身につくものです。「男性は運転がうまい」「若い人は発想が新鮮」「女性だから出しゃばらないほうがいい」などが典型例。組織運営やマネジメントにおいても、こうした先入観や固定観念が判断にゆがみを与え、適切な意思決定の妨げになりかねないと問題視されています。(日本最大のHRネットワーク『日本の人事部』参照

【事業報告】
 平成27年~32年度 文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」の中間報告として、ダイバーシティ推進センターの3年間の取り組み発表が行われました。

 報告記事の詳細は、長崎大学ダイバーシティ推進センターのホームページをご覧ください。