ながさき女性活躍推進会議事務局主催 ながさき女性活躍推進企業等表彰と基調講演に参加
2019年1月29日

「ながさき女性活躍推進企業等表彰 表彰式」

開催日時/平成31年1月24日(木)13:30~15:30
会  場/長崎市チトセピアホール
主  催/ながさき女性活躍推進会議事務局

【表彰式】
「ながさき女性活躍推進企業等表彰」は長崎県内の企業・団体等を対象とし、女性の登用や能力開発等に積極的に取り組んでいる企業等を表彰するものです。
受賞企業
 ●大賞
  メットライフ生命保険株式会社長崎サイト
  株式会社エミネントスラックス
  医療法人稲仁会
 ●優秀賞
  株式会社エイコー商事
今年度で4回目となりますが、前回平成29年度に、長崎大学は大賞を受賞しています。

【基調講演】
 個を知り、個を活かす組織への挑戦
 ~女性活躍について資生堂を切り口に考える~
 講師:株式会社資生堂 相談役 末川 久幸 氏

<感想>
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 「資生堂ショック」と言われた改革内容は、今、まさに女性医師にも必要なことでした。資生堂は、顧客の9割以上が女性であり、社員も8割以上が女性です。その中でも、接客を行うビューティーコンサルタントの仕事と子育ての両立をすすめた後に、子育てをしていない女性との軋轢が生じました。そこから改革を行い、子育てを聖域としない働き方を管理職にも理解してもらい、男女ともに子育て・介護をしながらキャリアアップするという「資生堂インパクト」として評価されるようになりました。
 長崎大学病院の診療科・医局でも、女性医師の割合は増え続け、すでに女性がマジョリティとなっている医局、男女比が同率になってきている医局などは、男女間、女性間での不平等感が生まれているところがあります。一番の問題は、当直業務です。今後は夜勤として給与体系など変わっていくのでしょうが、いずれにしても女性医師が夜間の業務を子育てのために免除されている措置は多くみられます。しかし、もうそれでは立ち行かなくなってきている医局が出てきています。子育てを聖域としない体制つくりは喫緊の問題で、意識改革、長時間労働を始め働き方改革、男性の家事育児参加などが必要です。女性医師が子育てのために当直しない、できないというのは、当直の間に子どもの世話をするパートナーが長時間労働であったり、子育ての優先順位を上げられない環境があったりと、必ずしも女性医師の問題ではありません。子育てを女性医師の役割として配慮するのではなく、男女ともに仕事と子育てを両立しながらキャリアアップすることを、センターは支持し、支援していきます。

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1.資生堂の女性活躍推進とこれまでの取組
 子育てに関する制度の正しい理解が進まず、感謝が薄れ、権利の主張で義務は二の次、あるいは頑張っても時短は評価されないと不満が出るなど新たな問題が露呈してきた。そこで育児はブランクではなくキャリアと捉え、①1人別の丁寧なコミュニケーション②ジャストフィットの配慮③上司同僚家族の理解と協力④本人のキャリア意識の醸成を図るため、働きやすい環境を整えた上で、平等なシフトやノルマを子育て中の社員にも課し、一律の配慮から個別対応へ転換すると、世間から「資生堂ショック」と大きな反響があった。制度を正しく運用して「女性のキャリアアップにつなげていこうとする試み」は、これから女性活躍が進めばどの企業も共通して経験するプロセスである。これからは子育てを聖域にしない経営・だれもがキャリアアップを目指すことができて平等に評価される改革を「資生堂インパクト」として進めていく、と話されました。
2.市場環境の変化と職域開発
 経営者の視点で事例を挙げながら先見力、決断力や人材(財)育成の制度、環境整備はもちろん採用の戦略を考えておくこと、女性のキャリアアップの仕組みや成功のロールモデルが必要、と話されました。
3.ダイバーシティ&インクルージョンの実現へ
 社員は多様な価値観や強みを持ち力を発揮する、上司は強みを認識して発揮できる関わり方をするために、「日々の対話による質の高いコミュニケーションが必要」である。「何のために女性活躍を推進するのか」「どれだけ社員のことを理解しているか」リーダーとメンバーが同じ「目標」に向って対話をするために、大きく・わかりやすく・魅力的な「VISION」を共有すること。メンバーが自発的に手の届く目標を立て自主性を育むことができるよう、リーダーは会話(コミュニケーション)ではなく、対話(掘り下げて問いかける)を重視する、ことをアドバイスされました。
 平成29年長崎県労働条件等実態調査(有効回答820事業所)結果から長崎県の現状の紹介がありました。その中で、「ワークライフバランス」の認知状況を示され、センターが2年前の平成27年度に、同様の設問を長崎県内の病院管理職に行った結果と比較すると、「ワークライフバランス」について県内の病院では浸透が早かったことがわかりました。

長崎県「ワークライフバランス」の認知

 820事業所(H29)

103病院(H27)
「言葉も内容も知っている」 44% 66%
「聞いたことはあるが、内容は知らない」 34% 20%
「言葉も内容も知らない」 22%  2%(無回答12%)


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・資生堂の女性活躍推進とこれまでの取組
両立支援などの制度を拡充するステップから、「真の活躍」のために男女ともが子育てなどをしながらキャリアアップをしていくステップへ、いち早く女性活躍を進めてこられた資生堂の取組や理念を拝聴しました。「育児はブランクではなくキャリア」という考え方は、育児中の社員にとって非常に心強いものだと思います。両立支援のための制度や配慮が、育児中の社員のキャリアをストップさせたり、周囲の負担増や不公平感につながらないように、「環境や制度を整備することはゴールではなく、制度を正しく運用・活用することで、女性のキャリアアップにつなげる」ことは、女性活躍の取組を行う上で重要であると感じました。

・ダイバーシティ&インクルージョンの実現へ
「何のために女性活躍を推進するのか」、ゴールやビジョンをリーダーが示し、メンバーそれぞれがそのためにどうしたいのかを問いかけ、対話をすることが不可欠というお話が印象的でした。女性活躍のための取組は様々あると思いますが、そのゴールやビジョンが明確にあり、それに向けてメンバーが自発的に取り組むことではじめて、女性活躍推進が企業の成長につながるのだと思います。