2019年度 保育サポータースキルアップ研修会と情報交換会
日 時:2019年11月21日(木)14:00~16:00
14:00~ スキルアップ研修会
15:20~ 保育サポーター交流会
場 所:長崎大学病院 中央診療棟2階 第一会議室
講 師:日本赤十字社長崎県支部 参事 樺山 智子 氏
テーマ:「乳幼児の一次救命」
参加人数:15名
日本赤十字社長崎県支部の樺山智子氏をお迎えし、「乳幼児の一次救命」について実践を交えて教えていただきました。
気道異物除去法と一次救命処置の胸骨圧迫・人工呼吸について、参加者全員が乳児と幼児の人形を使って実践しました。気道異物除去法では「必ず頭を下に向ける」「肩甲骨の間を叩く(背部叩打法)」、一次救命処置では「胸の厚さの1/3が沈み込むようにしっかり圧迫する」「顎を引き上げて気道を確保する」など、忘れがちな重要ポイントを繰り返し指導いただきました。
次に、呼吸と意識の確認からAED使用までの流れを、3~4人のグループごとに「第一発見者」「119番に通報する人」「AEDを持ってくる人」「協力者」の配役を決めて実践しました。実際の状況さながらの緊迫感で、参加者は少し慌てながらも、お互いに手順を確認し合いながら真剣に取り組んでいました。
↑息は胸が上がることが見てわかる程度の量を約1秒間かけて吹き込み、2回行う
↑小児用パッドが備わっていない場合は、成人用パッドを胸と背中に貼る
続いて、情報交換会を行いました。南副センター長より、システムを利用した医師からの感想を紹介し、「2019年度の利用医師は25名、活動サポーターは33名で共に過去最高数を記録した(5年前のシステム開始から)。まだまだ利用人数は少ないが、利用した先生方からは本当に助かっているという声をいただいている。特に、両親が他県・遠方の医師は、保育サポーターさんがいることで、とても安心できるようだ。」と感謝を伝えました。
次に活動経験のある保育サポーターさんに、サポート内容や活動を通しての感想などをお聞きしました。「成長が楽しみ。お子さんの笑顔がうれしい」「どこまでお手伝いしてよいか距離感を悩むこともあるが、おばあちゃんのような気持ちで手助けしたい」「初めてのサポートの際に泣かれてしまったが、おもちゃを医師宅へ持参するなど工夫している。サポーター同士でアドバイスし合っている」「家事支援を申し出たらとても喜んでもらえた」などの感想が挙がりました。参加者のうち、約半数が活動経験があり、多くの活動事例を保育サポーター同士で共有・共感できる貴重な機会となりました。ご参加いただいた保育サポーターのみなさん、ありがとうございました。
<参加者の声>
・実際やってみると忘れている事が多く、改めて確認できて、良い時間を過ごせて感謝しています。保育サポーターさんの体験も聞けて大変良かったです。
・6月の保育サポーター研修会で救命処置の仕方を教えていただき、今回の実践で理解できました。実際にケガや呼吸がない、となると慌ててしまうと思うのですが、事前に勉強できて良かったです。また、保育サポーターさんの話も聞けて良かったです。これからのサポートに活かしていけそうです。
・乳幼児の一次救命処置は何度か受講したことがあるのですが、何度受けてもとっさに出てこず、どうしたらよいかわからなくなるので、とにかく繰り返し受講することが大切なのかなと思いました。樺山先生の講義はとても楽しく、わかりやすく教えていただけるので、次回もとても楽しみです。
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