1.<調査の目的>
本年4月に開設されたメディカル・ワークライフバランスセンターにおいて、すべての職員が、いずれ直面する可能性のある介護について、職員の実態や認識を把握することにより、活動方針の参考にする。
2.<調査の方法>
実施期間:平成24年(2012年)5月10日~5月31日
調査対象:長崎大学病院に勤務する職員(医師、歯科医師、看護師、薬剤師、技術職員、事務職員、その他)
調査方法:返信用封筒を同封したアンケート用紙を個々人に配布し、院内便で回収
質問内容:現在の状況(年齢、性別、職種、現在・将来の要介護者の有無)、介護の認識(休業制度・保険・施設に関する知識、介護と現在の働き方との両立について)に関する質問
詳細はこちらを参照してください。
配布・回答数(回答率):2158名に配布し、1278名(59.2%)の回答
結果 :こちらをご覧ください。<抜粋結果報告><集計グラフ>
3.<介護に関する自由筆記111名から抜粋>
●介護の問題のみならず子育てとの両立も重要(夫婦共に医師)。半ドンで働ける、当直免除がある、子供発熱時の早退等、特に女性医師の働く環境を整えることが重要(30歳代 男性 医師)
●老齢者の介護ばかりではない。慢性疾患、障害者の介護にも焦点を合わせる必要がある。(30歳代 男性 医師)
●病院附置の託児所があるように、大学病院附置の介護施設の設置の検討は困難でしょうか?(40歳代 男性 医師)
●両親ともに脳卒中にて療養中、マヒあり車椅子。現在の職場において在宅介護は全く不可能です。かといって施設入所費も高額で大変です。上記のような状況になり初めて介護保険や高齢者医療保険に関して関心を持ちましたが、一般的には身内に要介護者がいないと関心がないと思います。施設での面談等が平日に行われるため、勤務調整、有給の残りを確認したりと大変です。(40歳代 男性 医師)
●親の介護は将来的にかなり関わることになると予想しています。現状ではとても困難になると思われ何か援助いただけるシステムがあるのか情報自体を知りたいです。(30歳代 女性 医師)
●スタッフの介護の状況も管理者にもう少し把握してほしい。(40歳代 女性 薬剤師)
●親の介護が近づいてきたようだが、介護の知識がほとんどない。父母の体調もだんだん悪くなってきているので、一度介護についての話を聞いてみたい。(40歳代 男性 技術職)
●研修や育児のための休業は以前に比べると受け入れられやすくなっていると思うが、介護のための休業となると同僚の理解や受け入れが得にくい状況であると思う。介護が必要な身内をもつスタッフだけでなく、自分には関係がないと思っているスタッフにも介護についての知識を持ってもらいたい。(40歳代 女性 看護師)
●未だ自分自身の問題として考えたことがありませんでした。今回のアンケートを通して考えなければならないと思いました。(30歳代 女性 その他)
4.<アンケート回収を終えて>
多くの皆様よりご回答をいただき、誠にありがとうございました。それぞれの家庭の事情により、深刻なお悩みもあり、年齢問わず、突然ご自身の身にふりかかってくる可能性がある介護、そして育児と異なり先の見えない介護。皆様の貴重な体験や、不安を抱えつつ勤務されていることを知ることができ、メディカル・ワークライフバランスセンターとして、どのようなサポートができるのか、これからの活動指標として、参考にさせていただきます。
今後も様々な活動を計画しております。皆様におかれましては、メディカル・ワークライフバランスセンターを周知していただき、活動に参加していただけると私共も励みになります。職員の力を合わせて、よりよい就労環境作りにご協力をよろしくお願いいたします。