長崎県主催 健やかな妊娠・出産サポート事業 「子育てって楽しい」イベント参加してきました
2014年11月19日

日時:平成26年11月15日(土)13:00~14:30
場所:長崎県美術館 2階ホール
講師:長岡千夏さん(KTNテレビ長崎アナウンサー。1児の母)
   大原由軌子さん(佐世保市在住の漫画家。2児の母)
   宗陽子先生(産婦人科医。長崎県医療政策課。2児の母)

 KTNテレビ長崎の夕方の番組「ヨジマル」でおなじみのアナウンサー・長岡千夏さんと、同番組火曜日のコメンテーターとして出演されていらっしゃる漫画家・大原由軌子さんのフリートークスタイルで、子育ての楽しさを伝えようと、長崎県主催でイベントが開催されました。
 長岡さんは男児10歳の母、大原さんは男児12歳と10歳の2児の母、そしてトークセッションを予定していた産婦人科医・宗先生も男児10歳とそのお姉ちゃんの2児の母ということで、男児10歳つながりから急遽3人のトークセッションとなりました。
 妊婦さんやご夫婦連れ、お孫さんが乳児という方、幅広い年齢層で30名ほどが参加されていました。 

 トークは、参加者も交えながら、妊娠期から乳児・幼児期、現在の思春期手前まで、その時々で大変だった事、楽しかった事、辛かったこと、悩んだ事など、盛り沢山の内容で軽快に進んでいきました。
 長岡さんは妊婦時代からとにかく「楽しい」しかなかったそう。大好きな夫の子を身ごもり、だんだん大きくなるお腹と胎動を感じながら過ごす日々は、幸せそのものだったとか。7ヶ月で職場復帰されたため、とにかく毎日時間に追われ、離乳食も「自分が食べたいもの基本」で、子どもにはそれをつぶして食べさせるという時短ポジティブ育児を実践。一方、大原さんと宗先生は、育児書片手に「離乳食レシピ」を忠実に再現し、食べてくれない子どもに焦り、そのイライラが子どもに伝わる負のスパイラルに陥っていたとか。参加者の中にも「9ヶ月の子どもに一所懸命離乳食を作るが食べてくれず、ノイローゼになりそう」と話してくれた方がいました。
 そこで、3人の講師が口を揃えておっしゃったのは、「お腹すいたら子は食べる、お乳だけでも育つ哺乳類なのだから。」ということ。「育児書通りにいかないのが当たり前、親が子どもに向き合い過ぎるばかりに、思い通りに進まない事に悩む第1子の育児は、大らかな気持ちで挑むのが良い。」とのことでした。第2子が産まれて、初めてそのことに気づいたという大原さんも、「寝ない・食べない・笑わないの三重苦」と表現する第1子に呆然とすることが多かったそうです。(詳しくは漫画「大原さんちシリーズ」をどうぞ)
 そして、親は、子どもに対し、「させる我慢」も必要との事でした。「食事の時も、いろいろな準備(学校やクラブ活動、旅行など)や片付けにしても、ついつい手を出してしまいがち。下手でもいいので、子どもが自分でするのを「見守る」事は、親にとっては我慢だが、子育て・躾とは、子どもが一人で社会に出て行けるようにするためのもの。」との事でした。
 また、いろいろな事が分かり始める幼児期以降は、叱り方が大切とのお話。「男女で叱り方が違うのです。母親は女性だから、どうしても叱るのが感情的になりがち。そうであればあるほど男児は受け入れがたい。」との事でした。「冷静に理論的に説明するのが効果的、それがだめなら何も言わないのがいい。」そうです。「男」にとって相手が「黙る」というのは、本当に堪えるらしい・・・。

 3人とも、子育ての苦労話を面白おかしく話して下さり、また話題ごとに参加者へ質問を投げかけセッションしたりと、終始笑いに包まれた場内でした。
 「子どもと密接に関わる事が出来るのはほんの数年だけ。辛い事も後に笑い話になるから、今を大事にして下さい。そして子育ては素晴らしい経験ができるので、是非子どもを持つライフスタイルもあきらめないで、キャリアアップも頑張ってほしい。」とのことでした。

 別会場では、無料託児ルームや出産・子育て支援ブース(栄養相談室や保健師窓口、おもちゃのお医者さんなど)も設けてあり、改めて子どもが愛おしく思える、充実したセミナーでした。