東京女子医大「一般内科初診外来-どう学び、どう教えるか」シンポに参加しました
2015年3月6日

東京女子医科大学男女共同参画推進局女性医師再教育センターシンポジウム
「一般内科初診外来-どう学び、どう教えるか」
~地域住民や施設のニーズに合った外来診療技術を身につけよう!~

日時:平成27年3月1日(日) 13:30~16:00
場所:東京女子医科大学 総合外来センター5階 大会議室

 東京女子医大女性医師再教育センターへの復職相談では、一般内科医として復職したいという要望が多いとのことで、「一般内科」とは、なにをどのくらい診療することができればいいかについて、関連する病院・診療所の初診外来で共通の問診票を使用して主訴の集計を行った結果の発表と、女性医師を取り巻く環境・今後の医療制度などについて話がありました。
 最初に、同大男女共同参画推進局発足時からのメンバー松本洋氏より、”復職相談に来る女性医師のモチベーションは高い”こと、”子育て中の勤務体系は、当直のない中小規模の病院の外来が合う”こと、”10年後は中規模病院での外来が高齢者医療の中心となっていくため、一般内科医として活躍する場が出てくる”という話がありました。
 共同研究をされた岩崎滋樹先生は、現時点では、病院では専門医として働いている女性医師の割合が多いが、診療所では一般内科医として働いている女性医師の割合が多いことを話されました。共通問診票の結果からは、主訴の第1位は咳、第2位は発熱、第3位は咽頭症状、第4位は頭痛で、夏季も冬季も同じ順番だったそうです。
 プロジェクトチーフである横田仁子先生は、中小規模病院における一般内科初診医と、家庭医との違いは、画像診断能力の違いではないかと話されました。
 シンポジストの岸田直樹先生は、外来診療では、common diseasesはきちんと学ぶ必要性があること、同じくシンポジストの西村真紀先生は、患者中心の医療の方法を学ぶこと、その日に学んだことをフィードバックすることが大事であると話されました。女性医師再教育センターの研修修了生は、復職して最初の半年は不安だったということです。

icon_razz.gif 南副センター長より 
 復職希望の女性医師には、その高いモチベーションを支えるように両立支援を行い、自信をつけることが大事だと感じました。東京女子医大は、復職支援のための自主学習としてのe-ラーニングを作成されています。当センターのホームページトップ下にもバナーがありますので、是非ご覧ください。
 今後、変容していく医療制度の中で、子育て中の女性医師に合う働き方が新しく出てくるかもしれません。どんな場合にでも、きちんとした診断技術を身につけて、自信を持って診療できるようになるために、私たちメディカル・ワークライフバランスセンターの復職&リフレッシュトレーニングを、役に立つ企画にしていきたいと思います。