1.<調査の目的>
病院経営者、管理者として、ワークライフバランス施策に対する認識を把握し、
長崎県内の育児・介護休業制度や短時間勤務制度利用の実態調査を行う。
毎年度継続調査を実施することで、傾向と対策とし、活動に反映させるため。
2.<対象と方法>
実施日:平成27年6月30日
調査対象:長崎県下155病院
調査方法:長崎県医師会と連名でアンケート調査用紙を郵送し
(過年度回答病院には調査結果も添付)、同封の返信用封筒およびFAXで回収。
質問内容:開設主体、開設形態、病床規模、所在分類、医師数(女性医師数)、
職場環境の整備について、ワークライフバランスの認識や施策に対しての考えなど。
アンケート調査用紙はこちらをご覧ください。
3.<結果と考察>
配付・回答数(回答率):配付155病院 回答119病院(76.8%)
結果:集計抜粋グラフはこちらをご覧ください。
今年度は、過去回答のあった病院には調査結果をグラフにし、参考資料としてアンケート調査用紙と一緒に郵送しました。(平成26年度長崎大学病院調査結果はこちらをご覧ください。)
回答率は3年連続で上昇し、今年度は76.8%となりました。
回答病院数の増加により全体の医師数も増えていますが、平成25~27年度の女性医師の割合は、21.7%→22.0%→23.5%と推移しており、増加傾向にあります。
回答119病院のうち、子育て中の女性医師が勤務している病院は38病院でした。その38病院において両立に配慮した職場環境の制度導入状況は50%以上となっていますが、まだ環境が十分でないところもあり、今後整備が期待されます。
保育施設に関しては、延長可能・24時間利用可能な保育施設、病児保育施設が、近隣に「なし」と回答があったのは、昨年度70%以上、今年度も60%近くで、子育て医師にとってまだ十分な環境ではないようです。
「ワークライフバランス」について、「以前から意味内容も知っていた」・「言葉を聞いたことがある程度」を含めると2年連続で85%以上となり、「以前から意味内容も知っていた」は66.4%で、いずれも年々増加傾向にあります。また、ワークライフバランス施策に対する姿勢やメリット・デメリットについては、ほとんどの項目で半数以上の病院が必要な施策であると認識されている回答でしたが、「病院にとって負担が大きい」と感じるかについては、ほぼ均等に意見が分かれました。
アンケート調査へご協力いただきました各病院の管理者の皆様、ありがとうございました。