「女性医師のさらなる活躍を応援するシンポジウム」
日時:平成28年3月21日(月・祝)13:30~15:30
会場:Junko Fukutakeホール(岡山大学鹿田キャンパス内)
主催:岡山大学医療人キャリアセンターMUSCAT
<南副センター長感想>
このシンポジウムは、平成26年は厚生労働省主催で東京にて開催されましたが、今回は公募で岡山大学が主催されました。会場は、岡山大学鹿田キャンパス内に平成25年に新しく造られた「Junko Fukutakeホール」でした。
テーマは、「私たちが直面する今と将来を見据えて」で、第1部の基調講演では6名のパネリストのご発言があり、名古屋大学での取り組み(向田美保氏)、三重県での取り組み(佐々木孝治氏)、岡山大学での取り組み(片岡仁美氏)が紹介されました。
岡山県女性医師キャリアセンター運営事業「MUSCATプロジェクト」は、当センター設立時に視察に伺い、参考にさせていただいた事業ですが、さらに先へと進んでおられ、県内の医師の偏在を解消するようなキャリア支援やワークシェアリングなど、新しいプロジェクトが行われており、素晴らしいと思いました。
また、女性医師の職業キャリアの発展と家庭との両立は“無理ゲー”(難易度が高すぎてクリアできないゲームのこと、転じてゲーム以外にも使われ、厳しい条件や過酷な状況などを含む環境を指す)で、家事を減らすか、仕事を減らすかの選択を迫られる状況にもなる、これをどう支援するかについてのお話(村田亜紀子氏)や、受援力(助けを求め、助けを受ける心構えやスキル)を生かして人に頼めることは頼み、目標を達成していくお話(吉田穂波氏)、女性医師の働きやすさは上司のマネジメント力がKey factor、専門医取得は手段でありGoalではないというお話(鈴木裕介氏)など、いろんなヒントが出てくるご発言ばかりでした。
第2部は、コメンテーターとパネリストによるパネルディスカッションでした。第1部のパネリストでもあった岡山大学医療人キャリアセンターMUSCATセンター長の片岡仁美先生(平成24年長崎でご講演)がコーディネーターを担当され、コメンテーター4人のなかには、津田喬子先生(平成24年長崎でご講演)、木戸道子先生(平成27年長崎でご講演)がおられました。
昨年同様、フロアからの質問に対して、活発な意見交換が行われました。
最後に、各先生方より将来目指す女性医師像や医療人像についてコメントがあり閉会しました。
長崎でも、さらなる活躍のために何が必要か、さらに考えていく必要があると感じた、有意義なシンポジウムでした。
また、今回は長崎大学ダイバーシティ推進センター ワークライフバランス推進部門の部門員としての立場も兼ねて参加しました。大学全体の働きやすさにもつながるヒントを得ることができたと思います。