平成27年度 第1回復職&リフレッシュトレーニングを開催しました
2015年5月25日

【平成27年度 第1回復職&リフレッシュトレーニング 5/22(金)開催しました!】

復職&リフレッシュトレーニングは、育児・介護等で休職・離職中の医師に医療現場との気持ちの距離を縮めてスムーズな復職を促すプログラムです。就労中の方も、知識をリフレッシュしたい方はご参加いただけます。

今回は【「コメディカル以上、専門医以下」で見逃さない、脳卒中 】をテーマに実技を交えて開催しました。参加は11名で、うち初参加は4名でした。地域病院から3名、学内から7名で、育休中の方1名は、大学病院に勤務する夫から開催を教えてもらい、参加してくださったそうです。

icon_idea.gif 復職&リフレッシュトレーニングの講義を録画したDVDをレンタルしています。参加できなかった回で視聴をご希望の方は、センターまでご連絡ください。
今回の脳卒中は、ハンドアウト資料のご提供のみ、とさせていただきます。


↑長崎大学病院 脳神経内科 立石 洋平先生

脳卒中の治療は、要介護度を上げないことを目標に、超急性期から診療をして、発症から4.5時間以内に適応のあるtPA静注療法や、8時間以内の脳血管内治療へつなげることが大事だということです。そのために、「発症時間」の確認は大切で、はっきりしないときのルールとしては、「最終無事確認時間」(普段通りだったと確認できる時間)を「発症時間」とするそうです。


脳卒中と気づくためのポイントの一つ、”意識”は、「いつもと違うかどうか」ということ。また他の診察所見では、「失語・失認・眼球の偏位、顔面麻痺、バレー徴候」など、欠かせないチェックポイントを教えていただきました。

その後、講師の立石先生と脳卒中センター研修中の先生お2人が、患者さん役となり、脳卒中と疑われる10症例の診察シミュレーションを行いました。ご参加の先生方が、教えていただいたポイントをおさえながら実際に所見を取り、脳卒中センターへ電話をして、立石先生に患者さんの診察所見を伝える、という実技でした。立石先生は、いつもたくさんの患者さんを診察・観察されていらっしゃるので、すばらしい演技力で患者さん役になってくださり、臨場感のある有意義な診察シミュレーションでした。
臨床現場で、脳卒中と気づいたら、しかるべき部署へ「発症時間」と「ポイントの所見」を的確に伝えられるようになりましょう。

↑失認(半側無視)チェック

↑バレー徴候チェック

<<参加者アンケートより>>
・症例もあり、話もわかりやすくてよかった。バレー徴候は、今まで腕が「落ちるか、落ちないか」しか見ていなかったけれど、今後は、「落ち方」もチェックしようと思います。
・実技もあり、非常にポイントがよくわかりました。
・面白かった。またぜひ参加したい。
といった感想が届けられました。