【平成27年度 第3回復職&リフレッシュトレーニング 7/9(木)開催しました!】
復職&リフレッシュトレーニングは、育児・介護等で休職・離職中の医師に医療現場との気持ちの距離を縮めてスムーズな復職を促すプログラムです。就労中の方も、知識をリフレッシュしたい方はご参加いただけます。
今回は【古くて新しい感染症―デング・NTM・結核・SFTS & MERS―】をテーマに開催しました。参加は7名で、うち初参加は1名でした。地域病院から3名、学内から3名で、育休中の方1名でした。
復職&リフレッシュトレーニングの講義を録画したDVDをレンタルしています。参加できなかった回で視聴をご希望の方は、センターまでご連絡ください。
第3回は、急遽「エボラ出血熱」と「MERS」をテーマに加えて、お話いただきました。
感染症がグローバル化しているため、遠い外国で発症した感染症が、海を越え飛行機などに乗って、いつ日本に来るかわかりません。
デング熱は、長崎で戦後に2万人が感染する一時的流行もあったそうです。その後はほぼ輸入例でしたが、昨年ついに国内発生した事は、みなさんの記憶に新しい情報ではないでしょうか。潜伏期間は4~10日で、突然の高熱ではじまります。解熱するときにショック症状を示して重症化しますが、24~48時間で止まるので、その間の対症療法をしっかりすることが大事だそうです。
西アフリカで流行したエボラ出血熱と韓国のMERSについても説明があり、2つの感染症の致命率は40%だということです。
先進国の中では罹患率がいまだ高い結核や、結核より少ないものの増加傾向の非結核性抗酸菌症(NTM症)については、症例の胸部レントゲン・CT像を供覧しました。SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、高齢者×夏×西日本で見られるマダニが媒介する病気です。長崎での発症例も当然あり、マダニを皮膚から駆除するのにはひと工夫いるそうです。本セミナーに参加されていた皮膚科医師より、「酒精綿のアルコールで酔わせるために、ラップで巻き1時間程置くと、なかなか噛みついて離れないマダニが取れることもあるが、取れないときは皮膚を切除する必要もある」という追加情報をいただきました。
講師の神白先生に、最近ニュースで耳にする感染症について、わかりやすく教えていただきました。また、「感染症を疑うことが大事」「普段の診療で、標準予防策がしっかりとれていれば、自分の身を守れる」ことを教えていただきました。
テーマ毎に気軽に質問に応えていただき、参加者の疑問点がその場で解決できる雰囲気の講義でした。
<<参加者アンケートより>>
・ニュースでよく耳にする感染症についても説明があり、知識が整理できてよかった。
・日常診療でもたまに目にするNTM症についても話がきけてよかった。
・デング熱や結核の存在が思っていた以上に身近だと認識しました。