令和元年度(2019年度)に長崎大学病院で育児休業を取得した男性職員は、過去最多の6名です!
そのうち、医師は2名で同じ診療科ということで、教授・医局長・育児休業を取得した男性医師へ緊急インタビューを行いました。

●共働き子育て経験のある教授 江石清行先生インタビュー

●共働き家庭で育ち、現在共働き子育て中の医局長 三浦崇先生インタビュー

●第2子が生後2週のときに2週間取得 北村哲生先生インタビュー

●第1子が生後6週のときに2週間取得 谷川陽彦先生インタビュー

令和元年11月8日インタビュー

Q1.

男性でも育児休業が取得できるということを、いつ頃からご存知でしたか。

A1.

2-3年前に、メディカル・ワークライフバランスセンターからのパンフレットなどで、「男性の育児休業」のことを知りました。以前から、共働きの医師についての記事もいくつか読んでいて、男性が育児も一緒にするという話は知っていました。

Q2.

秋に2名の医局員が時期をずらして2週間程度の育児休業を取得されたそうですが、なぜ育児休業取得の促進を考えられたのですか。

A2.

「男性の育児休業」を知った時に、うちの科でも取得させたいと思っていました。「働き方改革」の推進を考えて、医局員には、「計画的にもっと休んでいいよ、週末は交替で休んで家族と過ごすといいよ。」と言うのですが、実際は、休日も出勤する人が多く、仕事を休むことに抵抗を感じる人もいます。そこで、医局長の三浦先生が考えて、制度利用の話を持ってきました。この「育児休業」は法律で定められた制度なので、抵抗を感じないできちんと休んでもらえると思って、「ぜひやろう!」と言いました。

Q3.

実際に医局員が取得してみて、先生の感想はいかがですか。

A3.

実際、いつ取得するのかは意識していなかったので、手術の時に、いつもと違うメンバーだと気付き、育児休業中だということを知りました。私はいつも、手術は少人数でできるほうが良いと言っています。昔から、心臓の手術は大変だといって、4-5名の医師で行うのですが、慣れてくると2-3名の医師でもできると思います。いろいろなメンバーと、少人数での手術を経験できる良い機会だと思いました。

Q4.

育児休業を取得した男性の先生に、変化がありましたか。

A4.

育休から復職して戻ってくると、笑顔が普通に見られるようになっていました。笑みをたたえた人間の表情はこんな顔で、私が普段見ていた医局員の顔は、疲れてストレスを抱えた顔だったんだと気づきました。2週間休んで、やる気を持って帰ってきてくれたのだと思います。

Q5.

他の診療科にもお勧めしたいですか。

A5.

個人的には、まとまった時間で育児に関わっていないと、たまに夕方早く帰って「手伝ってよ」と言われても、何をしていいか、わからないと思います。育休の時に、オムツを替えたり、夜泣きの対応をしたり、お風呂に入れたりすることに慣れれば、育休が終わっても一緒に子育てに参加できるし、非常に必要なことだと思います。男性の育休は、育児参加のきっかけとなり、夫婦の生涯にわたって影響することですから、夫婦関係にも違いが出ると思いますよ。共働きで、子育ての苦労を共有することは、大事ですね。

Q6.

今後、長崎大学病院の中で、男性の育児休業取得が普及し、常態化していくには、何が必要だと思いますか。

A6.

やはり意識改革が必要だと思います。長く病院にいて、長く手術に入って、一生懸命仕事をしないといけないという意識が強いですよね。また、昔は大学の医局には医師が多く、若い医師がたくさんいました。今は、医師の数も少ないので、若い医師が、必要な仕事に専念できる環境にしていかないといけないと思います。例えば、カルテ記載は若い医師の勉強にはなりますが、クラークを活用することができます。業務を効率よく、良い体調で仕事を行えるように、業務内容を見直す必要があります。

Q7.

妻の産休中に夫が休業した場合、夫は2度目の育児休業が取得できますが、どう思われますか? (長崎大学規則集-常勤教職員の場合)

A7.

もう1回、2週間くらい取得してもいいと思いますよ。連続して1か月だと、外科医は、手術の感覚が離れてしまうけど、でもその場合は、短期留学したと思えばいいですね。(出産時の2週間と、間をあけて、妻の復職時に再び2週間という取得の仕方は、)パートナーは、夫の助けを再び得ることができて、夫の存在価値が高まるでしょうから、本人にとってもいいでしょうね。

令和元年11月18日インタビュー

Q1.

男性でも育児休業が取得できるということを、いつ頃からご存知でたか。

A1.

数年前から、ニュースで話題になっていたので知っていました。佐世保中央病院の心臓血管外科の先生が育休取得したことも聞いていました。

Q2.

なぜ育児休業取得の促進を考えられたのですか。

A2.

私の両親は、共働きの教師でした。働く女性の大変さは母を見てわかっていて、男女平等に、できれば男性も育児に携わることは大事だと思っていました。母は家庭科の教師だったので、「男も台所に立たないといけない」とよく言っていましたね。そんな記憶もあり、北村先生と、谷川先生にお子さんが生まれるという話を聞いたので、私から教授に育休を取るのはどうでしょうかと朝のカンファレンスで提案しました。が、江石先生は前から考えられていたようです。

Q3.

医局長として、どのような苦労がありましたか。

A3.

やはり、当直表のやりくりですね。うちの診療科は人数が少ないので、大学と外勤の当直の調整は少し大変でした。育休に入る前の時期に、当直を少し多くしてもらいましたが、本人たちも、しょうがないか、と思っていたようです。育休から戻った後は、特に当直回数の調整はしていません。

Q4.

医局長としていつ頃から、どのように業務の調整を行いましたか?

A4.

育休取得希望の約2か月前に総務課へ連絡して、手続きの説明と申請をお願いしました。当直表は1か月前に作るので、その時点で調整して、うまくいきましたね。

Q5.

実際に、医局員が取得してみて、先生の感想はいかがでしたか?

A5.

本人たちは、貴重な経験ができ、育児の大変さがよくわかったようです。夜は3時間ごとに起きて授乳が必要で、眠れない大変さなどを、肌で感じてきたようですよ。 

Q6.

先生の周囲(ご家族や他の医局員、他の診療科の医師など)から反応はありましたか。

A6.

他科の女性医師から「画期的ですね!うちの科はまだ、いないんじゃないかなぁ。」と言われました。妻からは、「自分は取らずに・・・。」と言われました。妻は育休を取って欲しかった、ということですよね。

(南副センター長)江石教授は、三浦医局長の育児休業取得についても、調整がつけば、取得していいのではと話されていましたよ。次回機会があれば、ご自分で調整して、ぜひ育休を取得してください!

Q7.

育児休業を取得した男性の先生に、変化がありましたか。

A7.

早く帰宅して、夫婦で育児をする姿勢がみえますね。谷川先生は「僕が抱っこしたほうがよく寝る」と楽しそうに言っていましたからね。

Q8.

他の診療科にもお勧めしたいですか。

A8.

ぜひ!うちの診療科でもできましたから、業務の調整次第です。うちの科は、当直は40代の私まで入れて8人で担当するので、育休中は7人で担当していました。うちより当直人数が多い科であれば、育休を取得させる人員的余裕はあるように想像できます。当科では、この先もできるだけ育休取得を推奨していきたいと思います。

Q9.

今後、長崎大学病院の中で、男性の育休取得が普及し、常態化していくには、何が必要だと思いますか。

A9.

1人ぐらい抜けたって何とかなるさ、という雰囲気が大切だと思います。若い先生たちには、「1人抜けてむしろチャンス、執刀の機会が増える!」みたいに捉えてほしいです。また、2018年から当院で最初に導入された「診療看護師」の存在はすごく大きかったです。医師は手術に集中でき、術後の病棟管理は診療看護師がカバーするので、医師1人が抜けても大きな変化はありませんでした。その点でも育休取得が可能な良いタイミングだったと思います。さらに若い先生は執刀の機会が増えたので、結果的に「一石二鳥」でした。手術に特化した科は、医師は少なく、むしろ、科所属の診療看護師が多い方がうまく回るのかもしれません。最後になりますが、上司の理解と、男性の育休取得を『当たり前』の感覚にすることだと思います。ミレニアル世代と仕事をするうえでは、これまで以上に考え方を柔軟にすることも大切だと思います。

令和元年11月25日インタビュー

Q1.

男性でも育児休業が取得できるということを、いつ頃からご存知でしたか。

A1.

制度は以前から知っていましたが、大学病院でも取れるというのは、三浦医局長から勧められて初めて知りました。

Q2.

育児休業取得のタイミングと期間は。

A2.

第1子(3歳)の幼稚園など生活があるので、妻は里帰りをしなかったので、第2子が生まれてすぐは、妻の母が2週間手伝いに来てくれました。その後の2週間は、私がバトンタッチして育休を取得しました。

Q3.

ご家族の反応はいかがでしたか。

A3.

これまで休暇の約束をして、取れなかったことがあったので、育休取得はぎりぎりまで妻に伝えませんでした。申請の手続きのために出産1か月前くらいに伝えると、すごく喜んでいました!

Q4.

周囲(他の医局員、他の診療科の医師など)から反応はありましたか。

A4.

休業前にあまり公にしていなかったので、「最近いなかったね。育休取ったの、へぇ~?!」という感じでした。三浦医局長から「ぜひ取得して!」と後ろ盾があったので、その言葉に助けられました。

Q5.

休業中の家事と育児の役割・パートナーとの分担はどのようにされていましたか。

A5.

主に第1子の世話、掃除・洗濯、食事、買い物や、外に出かける用事は私がしました。日中は、赤ちゃんが泣いたら抱っこしたり、オムツを替えたりして、夜は、私は休みました。義理の母ほど色々できませんので、自分ができそうなことを主に担当して、特に日中は妻に休んでもらいました。

Q6.

印象に残るエピソードはありますか。

A6.

第1子が生まれた時、妻は1か月ほど里帰りをしたので、新生児を抱っこする機会はありませんでした。第2子は抱っこできたので、印象的でした。幸か不幸か、第1子が熱を出してしまい、看病が大変だったので、私が休みで対応できて良かったですね。私の育休が終わると、妻は子ども2人の世話で大変だったようです。

Q7.

育児休業を取得して良かったと思いますか。

A7.

大変助かりました。妻も、医局員の先生方に大変感謝しています。次も機会があれば、許される限り、取得したいです!

Q8.

育児休業を取得して感じるプラス面・マイナス面はどんなことですか。

A8.

母親の大変さがわかって良かったです。職場の方に、迷惑をかけることがマイナス面ですけど、家族にとってマイナス面はないと思います。

Q9.

育児休業取得の経験は、今後の生活・仕事面に生かされると思いますか。

A9.

家庭生活では、疲れて自宅に帰っても、汚れたお皿が残っていたら、頑張って洗おうと思うようになりました。以前はしていませんでしたが、「子どもが2人いると無理だな~」と育休を取って実感しました。

Q10.

他の診療科にもお勧めしたいですか。

A10.

取得できるのであれば、ぜひ取得してほしいです。うちの診療科は、講師をはじめとして、チーム制で協力してくださる所が大きかったです。

Q11.

育児休業取得に関心のある男性に、アドバイスできることはどんなことですか。

A11.

きつくて休みたいのは、だれでも一緒で、「妻はもっと大変だろうな」と、自分は思うようにしています。

Q12.

今後、長崎大学病院の中で、男性の育児休業取得が普及し、常態化していくには、何が必要だと思いますか。

A12.

診療科内の協力と理解だと思います。今回は、上司である三浦医局長が中心となって動いてくださったことが、育休を取得できた一番の要因ですが、『自分たちだけでは声を上げにくい』のが現状だと思います。

 

(パートナーにお尋ねします)

Q1.

父親の育児休業取得は、いかがでしたか。

A1.

良かった!第1子の幼稚園の送迎や家事全般を産後すぐに行うのはとても大変です。第1子が幼稚園に行っているため、休ませて実家に帰ることも難しく、また実家の母も働いているため、ずっと母に来てもらう事もできないので、助かりました。また、少しの間、家族が集まって日常生活が送れた事で、私も第1子も『心の安定』につながったと思います。夫の育休中は、第2子の育児に専念できました。以前から「無理しなくていいよ」と言ってくれましたが、育休後は、より一層、家事ができていない部分をサポートしてくれたり、できていない事を責めたりはしなくなったと思います。

Q2.

パートナーの育児休業取得にあたり、何か心配なことはありましたか。

A2.

育休中に担当患者さんや同僚の先生に負担をかけてしまわないか、心配でした。

Q3.

日頃の家事や育児で苦労されていること、工夫されていることはどんなことですか。

A3.

夫が忙しいので、ワンオペ育児になっていますが、その分、適当にさぼったりしながら、なんとか過ごしています。ただ、産後の不安定なメンタルも影響しているのか、第1子と言い争う事も増え、自分の怒りのコントロールが課題です。夫が居てくれたら、怒りすぎている時のストッパーになってくれたり、叱る役目を代わってくれるのになと思う事があります。

Q4.

育児休業後のパートナーの家事や育児への関わり方には満足されていますか。

A4.

夫とは1週間のうち、ゆっくり話したり、育児に参加してもらえる時間が1回程度なので、満足とは言い切れませんが、それは仕方ありません。帰ってから、お皿をたまに洗ってくれたりするのは、感謝しています。

Q5.

今後、日本社会で、男性の育児休業取得者が増え、家庭への参画を進めていくためには、どのような男女の意識変革が必要だと思われますか。

A5.

『男性が育休を取る事が、夏休みを取る事と同じくらい、当然の事』となれば良いと思います。

Q6.

他にご意見などございましたら、お知らせください。

A6.

勤務の性質上、事前に育休の日にちを申請しなくてはいけないのは、仕方ないのかもしれませんが、出産は何があるかわからず、早産や予定日超過もあるので、産まれた時点で休みの希望を申請できたら、もっと良いなと思いました。 この度は、育休を取得させていただき、本当にありがとうございました。育休のため、協力してくださった同僚の皆様、ご理解くださった患者様、関係者の皆様に感謝の気持ちで一杯です。

令和元年11月25日インタビュー

Q1.

男性でも育児休業が取得できるということを、いつ頃からご存知でしたか。

A1.

言葉は以前から知っていましたし、自分が取得して良いこともわかってはいましたが、暗黙の了解として「取るという選択肢はないのでは?」と思っていました。今の職場で取得できるとわかったのは、三浦医局長、江石教授から勧められて、初めて「あっ、取っていいんだ。」と思えました。

Q2.

育児休業取得のタイミングと期間は。

A2.

第1子が生後6週で、妻が里帰りした実家から自宅に戻るタイミングに2週間取得しました。

Q3.

産後8週間以内に父親が育児休業を取得した場合、再度、育児休業取得が認められています。江石教授や三浦医局長は、理解を示されていましたが、再取得されたいですか。 (長崎大学規則集-常勤教職員の場合)

A3.

知らなかったです!ぜひ、取得したいです。

Q4.

ご家族の反応はいかがでしたか。

A4.

出産前、妻に育休が取れることを告げた時は、「そうなの~?!」と言っていました。初めてのことなので、産後の大変さは想像できていませんでしたが、夫婦で一緒に育児ができて、感謝していました。

Q5.

周囲(他の医局員、他の診療科の医師など)から反応はありましたか。

A5.

同じ診療科の先生からは「いなかった時は大変だった。」と言われましたが、快くカバーしてくれました。 私の父親は、なんか勘違いして、「平日休んでいるんだったら、一緒に釣りに行こう。」と誘ってきました。行っていませんけどね。でも、「子どもの世話をちゃんとしているのは、すごいね。」と言われましたし、自分たちの時代とは違うと思っていたようです。

Q6.

休業中の家事と育児の役割・パートナーとの分担はどのようにされていましたか。

A6.

私は、哺乳瓶での授乳や、料理、掃除、洗濯のほか、妻は外に出られないので買い物などをしていました。入浴は連携プレイで、妻が子どもを洗って、私が着替えを準備して着せていました。育休後の今は、買い物はまとめて週末にしたり、ネットで買ったりしています。掃除や洗濯は妻が日中にしています。お風呂掃除は今も私がしていて、食事の準備は、週末などできる時にはやっています。料理は得意です。皿洗いは、妻より早いです!家事の分担は、子どもが生まれる前と、ほぼ同じですね。

Q7.

印象に残るエピソードはありますか。

A7.

平日の昼間に、子どもを抱っこして外に出かけることが、新鮮でした。公園に連れて行ったり、お宮参りにも行くことができて、「こんな世界があるのか!」と思いました。

Q8.

育児休業を取得して良かったと思いますか。

A8.

良かったですね。

Q9.

育児休業を取得して感じるプラス面・マイナス面はどんなことですか。

A9.

一日を通して、妻がひとりでどれだけの育児をしているのか、よくわかりました。仕事をしていると、日中の大変さがわからないと思います。経済的な問題はありませんでした。マイナス面は、子どもが可愛くて仕事に行きたくなくなってしまうことと、私が休むことで周りの人が、カバーが大変になることですね。

Q10.

育児休業取得の経験は、今後の生活・仕事面に生かされると思いますか。

A10.

思います!

Q11.

他の診療科にもお勧めしたいですか。

A11.

はい。同じような立場の人がいたら、育休取得を勧めます。他の診療科の先生からは、「心臓血管外科で取得できたのなら、どこの科でも可能だろう。」と言われました。良い先例になったと思います。

Q12.

育児休業取得に関心のある男性に、アドバイスできることはどんなことですか。

A12.

周囲の協力が不可欠なので、外堀から埋めて行くと良いと思います。産後2週間で、実家から戻った妻がすぐに1人で、一日中家事・育児をするのは大変だと思いますので、夫の育休取得は、妻が自宅に戻るタイミングをお勧めします!

Q13.

今後、長崎大学病院の中で、男性の育児休業取得が普及し、常態化していくには、何が必要だと思いますか。

A13.

.難しいかもしれませんが、『義務化』してみたらどうでしょうか。

 

(パートナーにお尋ねします)

Q1.

父親の育児休業取得は、いかがでしたか。

A1.

良かった!具体的には、実際に育児の大変な部分を体験、経験してもらえた、家事をしてくれた、おむつ替えの抵抗感がなくなった 等。私的には、初めての子どものお世話で、話し相手がいるだけでも『精神安定剤』になりました。

Q2.

パートナーの育児休業取得にあたり、何か心配なことはありましたか。

A2.

職場の方への業務負担が心配でした。同時期に同僚の方も取得されていたので、「持ちつ持たれつ」ということで取得しやすい状況でしたが、育休前後の仕事は大変だったようです。

Q3.

日頃の家事や育児で苦労されていること、工夫されていることはどんなことですか。

A3.

赤ちゃんがお布団に寝てくれず、一日中抱っこしている状態で、隙間時間に食事や家事をしないといけないのが大変です。肩こり、寝不足、腰が痛いです。宅配をフル活用していて、おむつ、おしりふき等のベビー用品や日用品は、ほぼ通販ですが、段ボールの処分が大変です。 夫は育休生活が終わると帰宅が遅いので、負担をかけないように私が家事も育児も完璧に!と根を詰めましたが、慣れもあるのか要領を得て、今では、できることだけやる!と思えるようになりました。 夫が当直の時は、母に来てもらい、手伝ってもらいます。

Q4.

育児休業後のパートナーの家事や育児への関わり方には満足されていますか。

A4.

帰宅後は疲れてすぐ寝てしまい、夜の子どもの寝かしつけも私しかダメになってきました。そのため家事や育児に関わる時間が少なくなるのは仕方なく、「やや満足」といった感じです。でも自分の趣味の時間は確保していて、それはうらやましい。私にも1日休み頂戴って思います(笑)。

Q5.

今後、日本社会で、男性の育児休業取得者が増え、家庭への参画を進めていくためには、どのような男女の意識変革が必要だと思われますか。

A5.

育休を取る方もその周りの方も『取得するのが当たり前』という職場の環境が一番だと思います。また、忘れてはいけないことは『感謝の気持ち』で、夫や支えていただいている夫の職場の心臓血管外科の先生方、私の職場の消化器内科の先生方に、本当に感謝しています。私たち夫婦は大変恵まれていました。こういった家庭が少しでも増えたらいいですね。

Q6.

他にご意見などございましたら、お知らせください。

A6.

出産する前は、社会に出て仕事をしている人が一番偉いと思っていましたが、毎日子どもと向き合ってきちんと育児も家事もしている世のお母さんたちは、もっと評価されるべきと感じました。育休と聞いて、休みで楽をしていると思う方がいるかもしれませんが、実際は全くそうではありませんでした。様々なサポートを受けやすい環境がないと、仕事と育児の両立は到底無理だと実感しましたので、これからどう復帰していくかを考えたいと思います。 また、夫の育休2週間は、やはり短かったです。しかし、心臓血管外科医が育休を取れるなんて思っていなかったので驚きでした。一時的なものではなく、毎日の働き方がもう少し変われば、ストレスなく仕事ができて、家庭内も充実すると思います。 最後に、これは国の制度の問題ですが、育児休業給付金の要件は重要ポイントです。 就職して1年以上経たないと育児休業給付金が出ないとのことで、医局人事で異動が多い医師は、注意が必要です。その前もきちんと別の病院で働いていたのに、給付金が出ないのは間違っていると思いますし、損した気になります。要件を知っていたら、もう少し出産の時期を考えたかもしれません。

<センターより>
2019年、心臓血管外科の男性医師2名が育児休業を取得されました。長崎大学病院では、男性医師の育児休業取得は、2010年に1名取得してから9年ぶり、男性職員の育児休業取得は2016年に3名取得してから3年ぶりとなりました。 なぜ、超多忙な診療科で、男性医師の育児休業取得が実現したのかを探るため、インタビューをお願いしました。わかったことは、教授・医局長に、「育児の共有に対する理解がある」ことでした。若い世代の考えは柔軟でも、職場の雰囲気や管理職の意識は変わらず、現場でのギャップに戸惑うという声も耳にします。本院の心臓血管外科は、管理職がしっかりとした男女共同参画の意識をもって、日常的に忙しい医局員に、ライフイベントに合わせて休暇を取るように推進されていました。そして、育児の共有を経験した2名の男性医師は、育休取得はプラスでしかないと、断言しています。パートナーも、育休を取ってくれて良かった、周囲に感謝したいというお気持ちです。 育休制度を利用すると、素晴らしいワーク・ライフ・シナジー(相互作用)が生まれるようです。ぜひ、男性の育休取得を職場内で推進してください!

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長崎県内病院の取り組み