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平成27年3月インタビュー

略歴:医学部(他県)卒業・長崎出身の夫と結婚→長崎大学耳鼻咽喉科入局・研修・関連病院勤務→3年目に第1子出産、4年目に第2子出産~子どもが入院したことをきっかけに、約4年間休職→大学病院、関連病院勤務→11年目(平成21年)に専門医取得、平成26年から助教となる。

Q1. 現在の「ワーク」と「ライフ」のバランスは?
A1.

平日はワーク中心、休日はライフ中心です。現在は当直・オンコール・休日当番を免除してもらっていますが、子どもが2人とも中学生になるので、今後検討する予定です。

Q2. 論文を読む時間や、勉強する時間はいつですか?
A2.

夜はクタクタなので、朝早く起きてやっています。学会前などは、夜中の2~3時に起きて準備することもあります。

Q3. 育児・家事の時間短縮のコツや、おすすめしたいことは?
A3.

生協の宅配の利用や、簡単に調理できるレシピの情報を集めて作ることです。どうしても時間がないときは、1品出前を取ったり、外食したりすることもあります。

Q4. 子育て経験で、どのようなことを学びましたか?
A4.

何でも思い通りにならないこと! きちんと筋道を決めると、その通りにならないことがあるので、適当に、その時その時に、臨機応変に対応することです。また、忙しいときにイライラしても、子どもには当たらないように気をつけています。心の余裕を持つために、手を抜けるところは手を抜いています。家事などは、できるときにするようにして、できないときは無理しないようにしています。

Q5. 夫婦で子ども抜きのデートはしますか?
A5. 子どもたちが、長期休暇で私たちの実家にいる時は、夫婦2人で焼き鳥屋さんに行ったりします。

Q6. これまでの両立生活で、どんなピンチがありましたか。それをどうやって切り抜けましたか?
A6. 以前、他の病院に勤務している時、当直は免除でしたが、夜間の呼び出しはありました。大体は、夫が在宅している時の呼び出しでうまくいっていたのですが、2回だけ、夫が当直で不在の時、真夜中に呼び出されたことがありました。こっそり2時間くらい不在にしたのですが、戻って玄関を開けたら、子どもが座って泣いていたんです。しかも、2回とも!もう1人の子どもは、ぐっすり寝ていたんですけどね…。

Q7. 先生のストレス解消法を教えてください
A7.

家でテレビを見るのが好きなので、バラエティでも大河ドラマでも、何でも見ます。

Q8. 今後の人生設計について、どのようにお考えですか。
A8.

「ライフ」では、子育てをちゃんとすることです。子どもが1人前のちゃんとした大人になるように。中学生の子どもたちは、これから思春期になるので難しい時もあるでしょうが、精神的な面でも見守っていこうと思います。 「ワーク」では、これまで手術手技を磨く時間が充分に取れなかったので、今後は高橋教授から、専門である耳の手術の技術を習得して、技を磨きたいと思っています。

Q9. 上のお子さんが県外の寮に入られているそうですが、そのきっかけは? 寮生活は、親から見てどんな感じですか? メリットとデメリットは?
A9.

子どもが自分から、寮のある学校を希望しました。学校紹介で寮の4人部屋の様子を見て、楽しそうだと思ったそうです。今も寮生活を楽しんでいます。毎週末、自宅に戻れるので、最初は毎週、自分で帰宅していましたが、最近は月2回程度になりました。今後、部活動が忙しくなると親が応援に行くことが増えるようです。
寮生活のメリットは、子どもが自宅で生活するよりも、しっかりしてきたことです。洗濯など家ではしないことも、寮では自分でするようになりました。家庭で関わる時間は減りますが、適度な距離感があり、親や家族のありがたみを感じてくれているようです。親の立場としては、お弁当を作らなくていいのがメリットですね。私が一番寂しかったのは、入学式の後に、子どもを残して親だけで自宅に帰った時です。
デメリットは、病気になった時に、学校まで行って、連れて帰らないといけないことです。今までに1回だけありましたが、私の父にお願いして迎えに行ってもらいました…。

Q10. これから仕事と子育てを両立する皆さんへ、応援のメッセージをお願いします。
A10.

肩肘張らず、完璧を求めず、せっかくなら楽しんで両立できるようにするといいですね。家庭のことも手抜きできるところは手抜きして、そのことに罪悪感を抱かないようにすると、仕事との両立が長続きすると思います。

 kihara勤務時の木原先生 

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<センターより>
お子さんの自立と成長を見守りながら、ご自身のスキルアップを目指されている木原先生。お子さんが中学生になると、ずいぶん楽になるようですね。寮生活が好きなお子さんとの距離感を上手に保っていけると、お互いにメリットが多いように感じました。 もう1人のお子さんのお弁当づくりが始まるそうですが、そこでの関わりを大事にしたいので「これから頑張る!」ということでした。 「手抜きをしても、罪悪感を抱かないで長続きさせる」という先生の言葉を伺って、とても気が楽になりました。「あくまで我流です」とおっしゃる木原先生ですが、きっと「木原流」を好む後輩の先生もいると思います。

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