平成27年11月インタビュー

略歴:医学部(他県)卒業、他大学麻酔科に入局→4年目に長崎へ帰郷、眼科に転科入局→転勤先の病院で知り合った夫と結婚→第1子出産(9年目)、1年間育児休業→大学病院勤務→第2子出産(11年目)、2ヶ月休職→大学病院勤務→眼科専門医資格取得→夫の留学に同伴して1年間海外滞在→大学病院勤務・夫は国内留学(単身赴任)→今年から社会人大学院生

Q1. 現在の「ワーク」と「ライフ」のバランスは?
A1.

今は大学院生なので実験・担当の患者さんの手術・外来の業務を行っていて、病棟は担当していません。それでも、週3回は子どもの迎えが19時以降になってしまいます。遅くとも19時半には帰らせてもらっています。

Q2. 論文を読む時間や、勉強する時間はいつですか?
A2.

当直を月2回していて、そのときに勉強しますね。平日の当直は夫のスケジュールが合う木曜日、土日の日当直(24時間)だと、ずっと忙しいわけではないので勉強できますよ。

Q3. 育児・家事の時間短縮のコツやおすすめしたいことは? 
A3.

今、週に1回、食事を作ってくれる方を頼んでいます。何種類もおかずを作りおきしてもらった分で、週の半分くらいを賄い、残り半分は週末の自分の作りおきおかずで賄う感じです。すごく助かっています!また、子どもたちには、窓拭きなどお掃除のお手伝いをしたらお駄賃をあげる方式で、できることを手伝ってもらいます。

Q4. 今まで一番ピンチだったことは何ですか?
A4.

保育サポートシステムイブニングシッターサービスのサポーターさんをお願いすることによって、どうにかなっていて、ピンチはなくなりましたね。

Q5. 子育てから学んだことは何ですか?
A5.

イライラしたりして、自分の未熟さを感じます。でも、体がきついときには、無理せずに、「今日は、お母さんは疲れているんだよ」と、子どもに伝えると、気づかってくれたりします。以前下の子が、私の当直バッグにぬいぐるみを入れて、「お母さん頑張ってねっ!」と、励ましてくれることがありました。

Q6. 夫婦で子ども抜きのデートはしますか?
A6.

ありませんね~。

Q7. 先生のストレス解消法を教えてください。
A7.

マンションのベランダでガーデニングをして、花を育てることですね。夫は「野菜を作れば?」といいますが・・・。ベランダにデッキチェアを置いたりして楽しんでいます。
座ってゆっくりくつろぐ時間は、なかなか無いですけど。

Q8. ロールモデルはどなたかいらっしゃいますか?
A8.

眼科にはたくさんの女性医師がいて、先輩の先生も後輩の先生も、みなさん子どもを産んだ後も復職して仕事をしているので、特別のロールモデルはいませんね。おばあちゃんが手伝ってくださっている方が多いのですが、私はそのサポートは無くて、夕方の時間に余裕がありません。でも、とても働きやすいので、眼科に入ってよかったと思います。なんでも相談できる先輩の先生もいます。

Q9. 今後の人生設計について、どのようにお考えですか。
A9.

 時間の制約があることで、手術の技術を磨くことが充分できていないので、手術をもっとたくさんして、スキルアップしたいですね。
今後長崎にずっといるかどうかもわからないので、夫の仕事の場所がどこになっても、一緒に動いて、どこにいても眼科医として働けたらいいと思います。何でもできる眼科医になりたいですね。子どもは、元気で楽しく学校に行ってくれればいいですね。

Q10. これから仕事と子育てを両立する皆さんへ、応援のメッセージをお願いします。
A10.

仕事では、やりがいが感じられること、得意分野を見つけて仕事をすると、モチベーションを維持できて長続きすると思います。また、子どもからのサインを見逃さないようにすることも大事ですね。時々、子どもにもストレスがたまっていることがあるし、親を必要とするタイミングを逃さないようにするといいですね。子どもの顔をじっくり見る時間を作らないといけないですね。

勤務時の大野先生


<センターより>
お子さんが生まれてからも、復職後は、いつでもフルタイムで仕事をされています。パートナーの留学の際は、1年間専業主婦で、お子さんとゆっくり向き合うことができてよかったそうです。その次の1年間はパートナーが単身赴任され、保育サポートシステムイブニングシッターサービスも利用していただき、母子で頑張っておられました。「仕事がしたい、手術がしたい、何でも診れる眼科医になりたい」という確固たる動機があって、祖父母の支援以外のサポートシステムを上手に利用しながら、キャリア形成されています。
では、ここにセンターの両立サポートを活用してくださる大野先生の利用ケースをご紹介します。お子さんを病児保育施設に預けているときのお迎えをサポーターさんにお願いして仕事をきちんと終わらせたり、お子さんが小学校に就学されて間もない頃には、学童保育施設までの道のりをサポーターさんに同伴してもらって安心・安全を確保されておられました。ご自分の仕事の時間と、家事・育児の時間との調整をしっかりされている、素敵な先生です。

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