センター発足以来、様々な取り組みを企画実行され、着実に成果を挙げてこられたことに対し、改めて感謝申し上げます。
令和6年の長崎大学医学部の入学者115名のうち女性は41人で、入学者の36%が女性です。さらに、将来、長崎の医療を中心となって担うと期待される地域枠Aと地域枠Bの入学者は、30名中14名と約半数が女性です。男性、女性にかかわらず、長崎県内で働く全ての医師が働きやすさと働きがいを感じて仕事に取り組める環境の整備は、長崎での医療、医学研究にとって非常に重要です。このため、長崎県における「あじさいプロジェクト」の重要性は今後さらに増してくるものと考えています。
医療を取り巻く状況は、人口減少と人口構成の変化、働き方改革、医療分野でのデジタルトランスフォーメーションなど、着実にそして予想以上に変化しています。また、医療技術は年々高度化・複雑化し、医療に対する要求と期待は益々大きくなっています。様々な課題はありますが、長崎大学病院は質の高い医療を提供することで地域に貢献するとともに、国際水準の臨床研究を実践し医学の進歩に貢献する必要があります。さらに、これからの長崎と日本の医療を担う人材の育成も必要です。
これらを実現するためには、大学病院に勤務する約800名の医師全員が、仕事と生活の質を高いレベルで両立できるような環境作りが必要と考えており、メディカル・ワークバランスセンターの活動には大きな期待を寄せております。引き続き活動を全力でサポートしていく所存ですので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。(2024年4月寄稿)