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『週4日勤務のペースを維持して』山下 春奈 先生

2015.10.19

私たちのワークライフバランス実践術 No.8
長崎大学病院 麻酔科(医員) 山下 春奈 先生(30代)

<精神神経科医のパートナーと小2・小1のお子さん>
『週4日勤務のベースを維持して』
2015年10月インタビュー

<略歴>
●医学部(他県)卒業、結婚を前提に夫の郷里の長崎大学で臨床研修、その間に結婚
●研修終了頃に妊娠
●研修終了・第1子出産
●1年間休職
●麻酔科入局(8ヶ月勤務)
●第2子出産・1年間休職
●大学病院勤務
●夫の転勤により1年間休職
●大学病院勤務
●済生会長崎病院勤務
●大学病院勤務、今年麻酔科専門医試験を受験し資格取得

Q1. 現在の「ワーク」と「ライフ」のバランスは?

A1. 全体としては家庭重視ですね、当直と早朝・夕方のカンファランス免除で、週4日8:30~17:30で勤務しています。これまでずっとこのペースです。

Q2. 論文を読む時間や、勉強する時間はいつですか

A2. 朝5時に起きて勉強したり、子どもたちの習い事が終わるのを待っている時間にしたり、専門医の受験の際は、大事な勉強であることを説明して、子どもたちが勉強する傍らで自分もしていました。

Q3. 育児・家事の時間短縮のコツやおすすめしたいことは?

A3. 使える電化製品(食器洗浄機・自動掃除機)は何でも利用していますが、夫が家事をできるようになることが、一番大きなポイントですね!夫が協力してくれると、本当に助かります。

Q4. 今まで一番ピンチだったことは何ですか

A4. 初めての学会出張のときに、いろいろ考えて、やはりどうしても子どもたちの世話は大変だと思い、他県に住む母親に来てもらいました。本当に心配したのですが、帰ってきてみると、夫がとてもよく面倒を見てくれて、母親は特別大変ではなかったとか・・・行く前は大ピンチ!だと心底思ったのですけどね。

Q5. 子育てから学んだことは何ですか

A5. 「思うようにはいかない」、「説明してもわかってくれない」・・・これは、大人との付き合い方でも、相手の考え方を尊重するということにつながり、活かせますね。

Q6. 夫婦で子ども抜きのデートはしますか

A6. 2人で外出することはありませんが、ドライブのときは、夫婦が前の席に座り、子どもが後部座席に座るので、そのときが2人でいろいろ話せる時間です。
それと、今年子どもが2人とも小学生になり、土曜日の午前中に授業がある時は夫婦2人になりますが、今のところ特別なことはせず、私は家事をしていますね。

Q7. 先生のストレス解消法を教えてください

A7. コーヒーが好きで、コーヒーを丁寧に淹れて飲んだり、関連グッズを買い集めたりするのがストレス解消になります。家の近所にお気に入りのコーヒー屋さんがあって、そこで焙煎した季節毎のオリジナルブレンドを買って、自分で挽いて味わうのが楽しみとなっています。また、休日はポットにたくさん作って飲んでいます。

Q8. 今後の人生設計について、どのようにお考えですか?

A8. 今年専門医を受験して、その後の計画がはっきりしていないのが、自分でも問題だと思っています。何を次の目標にするか、今、迷っています。

Q9. ロールモデルとしている先生はどなたですか

A9. 恐れ多いですが、長谷敦子先生(麻酔科・医療教育開発センター 救急医療教育部門 救急医療教育室室長・教授)です。憧れというか同門の先輩としての安心感があります。あとは1~2学年上で子育て中の女性医師がロールモデルになっていると思います。

Q10. これから仕事と子育てを両立する皆さんへ、応援のメッセージをお願いします

A9. 私は、「早く出産したケース」だと思います。研修医の頃は、早く出産したほうがいいと思って、研修終了時に出産するように計画したのですが、結局、キャリア形成が中途半端になってしまい、もう少しキャリアを積んでからの出産がよかったかなあとも思います。

勤務時の山下先生

<センターより>
麻酔科医としてのスタート時点でお子さんがいる状況であり、無理をせず週4日勤務をキープして、子育てとキャリアの両立を継続していらっしゃる山下先生。お子さんが2人とも小学生になり、病気をする回数も減って、生活リズムが安定してきた時期でしょうか。

現在では、子どもの病気で休む他の母医師のサポートも、快く引き受けることができるそうです。キャリアアップの方向性を模索中とのことですが、この先、お子さんの成長とともに、山下先生の勤務時間・業務内容もステップアップしていくといいですね。

そして、パートナーの家事能力もステップアップを目指して、思いきって頼ってみてはどうでしょうか。