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『これからパートナーをサポート』北島 道夫 先生

2016.10.24

私たちのワークライフバランス実践術 No.14
長崎大学病院 産婦人科(講師) 北島 道夫 先生(40代)

<同じ医局のパートナーと4人のお子さん(中1、小5、小3、年長)>
『これからパートーナーをサポート』
2016年10月24日インタビュー

<略歴>
●平成8年 医学部(他県)卒業
●長崎大学産科婦人科入局、関連病院に勤務(2年間)
●長崎大学病院勤務、平成15年同じ医局のパートナーと出会い結婚、平成16年助教
●平成21年子ども3人を連れて2年間海外留学(パートナーはその間専業主婦、第4子を出産)
●平成23年帰国後、長崎大学病院勤務・講師、平成27年11月から医局長

Q1. 現在のワークとライフのバランスは?

A1. 産科婦人科の医局長は、臨床から少し離れて管理職的な仕事を行います。外来も時々、長時間の手術はあまりなく、夜中の呼び出しも多くはないので、医局長になったから拘束時間が増えるというわけではありません。
仕事の内容が異なり、医局の業務で急なマネジメントはありますが、患者さんへの対応が少ないため、時間の調整はしやすい面がありますね。

Q2. 女性医師と結婚するうえで、ロールモデルはどなたかいらっしゃいますか?

A2. 親戚に医者が多く、女性医師の親戚もいましたし、女性医師と結婚した人もいたので、なんとなく、イメージはありました。妻と結婚するときに、自分も家事や育児をするだろうなぁとは思っていました。

Q3. 家事・育児の時間短縮のコツやおすすめしたいことは?

A3. 妻のほうが、そういうのは上手で、男性は時間にこだわらずやりすぎるのかなぁと…。家事に関しては、残っていることがあれば、時間のある方が片付ける感じです。洗濯物が残っていたら、言われなくても片付けます。

Q4. 好きな家事・嫌いな家事はありますか?

A4. アイロンがけは僕の方がよくします。自分のシャツも、妻のシャツも、子どもの制服もかけます。

Q5. 海外留学中はどのように過ごされましたか?

A5. 子どもは言葉が通じないから、最初はつらかったかなぁと思いますね。
僕は9時〜17時勤務の土日休みで、妻は専業主婦だったので、家族と過ごす時間は多かったですね。

Q6. 子育てから学んだことは

A6. 楽しいですよね。子どもに縛られると感じないことはないですけど、それを凌駕してあまりある喜びがありますね。

Q7. お子さんの行事にはどのくらい参加されていますか?

A7. 基本的には妻が学校・学童などの行事や会合には参加しています。僕はスケジュールを把握していなくて、年に1〜2回、妻に頼まれた時にスケジュール調整をして参加する程度です。

Q8. 子育ての方針はなにかありますか?

A8. 今は、医局長の仕事に忙しく,子どものことにあまり関わってないので、子どもと一緒の時間をもっと持ちたいなぁと思っています。優しく育ってくれればいいです。

Q9. 得意な料理はありますか?

A9. 得意料理はないですね。子どもからは「パパが料理する日は焼き肉だね」と言われます。材料を切って,焼くだけなので…。週末に妻が学会でいない時などに、料理します。

Q10. お子さんと遊ぶときの、得意技は

A10. 得意技はないですね。下の子2人に本を読んであげて、一緒に寝るくらいですね。

Q11. 夫婦だけでデートすることはありますか?

A12. 学会先で2人で食事をすることが時々あります。

Q12. ストレス解消法は?

A12. ストレス解消法を探しています。

Q13. パートナーのキャリアについては?

A13. (6学年下のパートナーは大学院修了後、現在長崎大学病院に勤務・助教)できれば、どんどんキャリアアップして欲しいと思っています。彼女が思うようになっていない部分があるので、彼女が思うようにさせてあげたいなと、思います。

産科婦人科は女性医師が多く、子どものいる女性医師が助教になることは少なくありません。今は、講師も2名は女性です。今後は、女性でも医局のマネジメントをできる人が出てきてもらいたいですね。妻はマネジメントよりは、研究がしたいみたいですけどね。

Q14. 今後の人生設計は

A14. 医局長は、もうしばらく続くと思います。そのあとは、また臨床に戻って頑張りたいし、やりたいことがあります。でも、僕のキャリアは、 今から頑張っても大きくは変わらないかもしれない。パートナーは、今から数年がピークで頑張る時期だと思うので、そこを助けてあげたいと思っています。
子育てについては、早く一番下(年長6歳)の子どもが成長して手が離れるといいなぁと、夫婦で話しています。僕自身は、この先単身赴任があるかもしれないし、まったく予想ができないです。
将来は、夫婦で同じような趣味を一緒に楽しんでいければいいなぁと思います。

Q15. これから仕事と子育てを両立する皆さんへ、応援のメッセージをお願いします

A15. 女性のキャリアは、分断されるときもあると思いますが、それでも、ちょこちょこ短時間でも、続ける方がいいのではないかと思います。
産科婦人科でも、子どもがいるとフルタイムで継続することは難しい環境があると思いますが、継続しながら柔軟に働き方を変えていく必要があると思います。妻も短時間・当直免除の時期もありました。

洗濯物をたたんでアイロンをかけた日曜の午後

<センターより>

パートナーのご両親の助けと、第2子出産以降は、シッターさんにもお願いして、今もずっと同じ方に子育て支援をしてもらっているそうです。長崎市の斡旋サービスを利用して、良いシッターさんと巡り会えたと話されていました。

家事も育児も、時間さえあれば何でもできる北島先生です。この先、パートナーのキャリア継続・キャリアアップをサポートするお気持ちを表明されました。お子さんのスケジュール管理・マネジメントをパートナーに代わってしてくださると助かると思います。

女性医師は、出産・育児でキャリアの道を歩むスピードがゆっくりとなることがありますが、歩みを止めずに、少しずつ歩み続けて、子どもが成長するとともに再びスピードアップしていくといいですね。その頃、パートナーの男性のキャリア形成がひと段落していれば、サポートしてもらいたいですね。
夫婦でキャリア形成の時期を少しずらしながら、ともにキャリアを築くのもお勧めです。