教授になろう!

長崎大学病院で臨床に携わる医師の女性教員比率は、20%を超えています。
しかし、その多くは「助教」であり、「教授」「准教授」「講師」の女性は依然として少ないままです。
2019年6月、長崎大学病院に在籍する「准教授」と「講師」の女性教員に、キャリアアップへのアドバイスとして
【やる気をもって挑む必須項目】【女性教員比率を上げるために必要なこと】【おすすめ本】をお伺いしました。
「教授」の先生には、キャリアアップを目指す後輩へのメッセージをご寄稿いただき、コラム【教授になろう】でご紹介します。

やる気をもって挑む必須項目とは

  • 業績や実績を上げる!まず「論文作成(英文・和文)」や「科研費の獲得」
  • 学位や専門医を取得する!

他には、

  • 上司の理解:ダイバーシティマネジメントの重要性を理解し、強いリーダーシップで後押ししてもらう
  • 同僚の理解
  • 家族の理解:「働くことで、仕事か家事の一方が疎かになるのではなく、仕事により私自身が楽しく輝けることは、家族にも良い影響を与える」「職場や社会から必要とされている人材である」ことを家族、特にパートナーに理解してもらい、協力をお願いする
  • 時間制約がある自身への心構え:「公共サービスや職場のサポートを調べて利用する」「自分ができることを探して、役立つ仕事を引き受ける」「職場でカバーして助けてくれている周囲への感謝の気持ちを持つ」

今後、女性教員比率を上げるために必要なことは

  • 決定権を持つ上層部に女性が在籍する
  • 多面的な評価、採用基準、勤務形態(勤務時間など)の見直し
  • 職務(臨床・研究・教育・組織運営など多岐にわたる)の見直し、分担、効率化
  • 学生の頃からの教育
  • 各個人が、臨床の第一線から外れないように、サポートを利用しながらキャリアを継続して自信を持つ

女性教員おすすめ本

以下①と②の本は、センターより無料で貸し出し可能です。

  • 「LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲」
    シェリル・サンドバーグ(著)
  • 「サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功」
    アリアナ・ハフィントン(著)
  • 「なぜ女は男のように自信を持てないのか」
    キャティー・ケイ&クレア・シップマン(著)

今回アドバイスをくださったほとんどの女性教員のみなさんは、女性活躍を阻む原因といわれる「ガラスの天井」はなかった、男性が優遇されているという印象も感じていない、という結果でした。長崎大学では、「国立大学法人長崎大学 女性活躍推進のための行動計画」に基づき、女性活躍推進に向けた取組を強化しています。特に、ダイバーシティ推進センターでは、「女性研究者サポートプログラム」などを準備して、様々な研究支援をしています。必要な業績や環境を整えて、ぜひキャリアアップへ挑戦してください。