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保育サポートシステム 2023年度 スキルアップ研修会を行いました

2023.09.08

2023年度 保育サポーター スキルアップ研修会

日  時:2023年9月4日(月)14:00~16:15
場  所:長崎県医師会館 2階 救護室
講  師:日本赤十字社 長崎県支部 樺山 智子 氏
テ ー マ  :「乳幼児の一次救命」
参加人数:10名

はじめに「長崎医師保育サポートシステム」の共同推進団体である長崎県医師会の瀬戸牧子常任理事よりご挨拶がありました。
「保育サポーターさんが心の支えになり、子育て中の医師は安心して仕事を続けることができているんですよ。」と参加された保育サポーターさんへ日頃からの感謝と励ましの言葉をいただき、研修会がスタートしました。

瀬戸牧子常任理事 お孫さんが保育サポーターさんにお世話になっていると紹介

日本赤十字社長崎県支部の樺山智子氏を講師にお迎えし、幼児安全法短期講習「パパママ子育て教室」と題して、乳幼児の一次救命について実践を交えて教えていただきました。

まずは、座学で子どもの成長発達と事故の予防について学びました。乳幼児の成長発達段階ごとの特徴と注意すべき事故や、ケガをしてしまった場合の応急処置の方法を、わかりやすく解説いただきました。
次に、誤飲・誤嚥の事故について教えていただき、参加者全員で乳児・幼児の人形を使い、気道異物除去法を実践しました。

気道異物除去法(背部叩打法)を行う様子

0歳児が不慮の事故で亡くなる場合の死因の9割が、誤飲・誤嚥による窒息ということです。呼吸が無い場合は、胸骨圧迫、人工呼吸を行います。胸骨圧迫30回に対し人工呼吸2回を交互に繰り返します。胸骨圧迫は1分間に100回~120回の速さで、胸の厚さ1/3程度沈む強さで行います。
1.安全を確認 2.呼吸・意識など反応の確認 3.大声で応援要請 119番通報とAED依頼 4.胸骨圧迫・人工呼吸 5.AED使用
1.~5.までの一連の流れを実践しました。もしもの時に、躊躇することなく「とっさの行動」がとれるか、がポイントです。

感染対策として人工呼吸を省略してもよいですが、救急車到着まで胸骨圧迫を絶え間なく繰り返すことが、救命率UPの鍵!

↑救命中は、携帯電話のスピーカー機能を利用し、119番の通信司令員の指示通りに落ち着いて行動しましょう

「1人で救命処置を行わないといけない場合は孤独で不安になると思いますが、119番にかけたら電話は切らないでください。電話越しに指示や声かけをしてくれます。『ひとりじゃない』状態が大事です。」という樺山氏の言葉が印象的でした。

 <参加者の声>

●実際に心肺蘇生を行って勉強になりました。現実に起こらないことを願いますが、実際に体験したことが、もしもの時に役立つと思います。忘れないように、たまに思い出すことも必要だと実感します。
●実技もあり実際にやってみたので、良く理解できました。お話しもとてもわかりやすかったです。少し安心できました。子どもさんをお預かりする勇気が少しできました。
●子どもの事故には色々なケースがあることを改めて実感しました。どの場合も対処法を理解し、実践できれば軽症ですむ、また命を救うことができると実感しました。救命方法を練習し、実際に行動できるか不安ですが、役に立つだろうなと思います。

今回受講できなかった保育サポーターの皆様には、総務省消防局が一般市民向けに提供している「応急手当WEB講習」を紹介しました。

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