新着情報・コラム

  • 私たちのWLB実践術

男性の育児休業取得編-(8)『第2子が生後3か月のときに2か月取得』 事務部医事課主査 國弘 遵 さん

2020.11.19

私たちのワークライフバランス実践術 No.22-④
男性の育児休業取得編(8)
長崎大学病院 事務部医事課(主査) 國弘 遵 さん(30代)

<フルタイマーのパートナー(復職済み)と2人のお子さん(4歳、1歳)>
『第2子が生後3か月のときに2か月取得』
2020年11月19日インタビュー

2019年~2020年上期までに、長崎大学病院の事務部から3名の男性職員が育児休業を取得されました。

Q1. 男性でも育児休業が取得できるということを、いつ頃からご存知でしたか。

A1. 1人目が生まれるときに、取得できることは知っていました。

Q2. 育児休業の期間ときっかけは。

A2. 2人目の子どもが生後3か月の時から2か月間取得しました。妻は県外への里帰り出産で、実家でゆっくりできるのも最後かもしれないと、産前・産後の約4か月、上の子も連れて帰省しました。

そのため、上の子は保育園を退園しないといけないことになり、実家から自宅に戻った後、2人の子の面倒を見るのが大変だよね、という話になり、私の育休取得を考えるきっかけになりました。

ちょうどその頃「他課の男性職員(村川さん)が数か月の育休を取得するらしい」いう話を耳にしたので、自分も取得出来るかもと思い、相談する気になりました。

Q3. ご家族の反応はいかがでしたか。

A3. 妻は喜んでいたと思います。私の親は、「逆に邪魔になるんじゃない?」と言っていました。

Q4. 周囲(他の医局員、他の診療科の医師など)から反応はありましたか

A4. 快く受け入れてくれたと思います。「取れてよかったね」と言われました。

Q5. 休業前の仕事の調整は大変でしたか。

A5. 上司と相談の上、事前に打ち合わせを行うなど、引継ぎまでの計画を立てて業務の調整をしました。日々の業務は、年間を通して行う仕事なので、2か月休んでも、その後に帳尻を合わせることができますので、月毎の業務を引き継いでもらいました。

Q6. 休業中の家事と育児の役割・パートナーとの分担はどのようにされていましたか。

A6. 私は上の子の面倒を見る事が目的でしたが、3歳のイヤイヤ期で手を焼きました。食事は妻がほとんど行い、それ以外は気づいた方がやるようにしていました。

共働きなので1人目の子どもがいる時から、掃除、お風呂、ゴミ出し、洗い物、洗濯などはしていました。赤ちゃんのお世話もお互いに気づいたときに、できる方がやっていましたので、おむつ替えなどもできます。

Q7. 印象に残るエピソードはありますか。

A7. 1人目の時には見られなかった『初めての寝返り』を2人目は私が!最初に見たことですね。

Q8. 育休を取得して良かったと思いますか。

A8. 良かったですね。子どもに愛情を注ぐ夢のような時間から1年が経過し、今は仕事が忙しくて帰宅が遅くなるのですが、下の子が最近なつかなくなってしまって残念です。

Q9. 育休を取得して感じるプラス面・マイナス面はどんなことですか

A9.プラス面は、初めての育休期間ずっと家にいて、妻の大変さが身に染みてよくわかったことですね。それと、子どもと濃密な時間を持てたことですね。

マイナス面は、ほとんどないですね。

Q10. 育児休業取得の経験は、今後の生活・仕事面に生かされると思いますか。

A10. 特に思いつきませんが、生きていると思います。

Q11. 育児休業取得に関心のある男性に、アドバイスできることはどんなことですか。

A11. 育休取得をお勧めしますが「取りたい!と言う勇気」はいると思いますね。長期間休むので、本当に良いのだろうかと思い悩むことがあるかもしれません。私は「前例を作ろう」と思い切れました。

Q12. 今後、長崎大学病院の中で、男性の育児休業取得が普及し、常態化していくには、何が必要だと思いますか。

A12. 男性が育休取得を躊躇する理由は「周囲への仕事の負担」だと思います。周りの人も、その人の分をカバーしないといけないと思うので、そこを改善する方法を考えないといけないと思います。

自分から言い出すには、ちょっと勇気がいるので、『職場が、育休取得の希望を聞いてくれて、前もってスケジュールを決めて仕事の調整ができる』といいですね。

  

<パートナーにお尋ねします>

Q1. 父親の育児休業取得は、いかがでしたか

A1. 良かった!楽しい事も大変な事も1日ずっと育児に関わらなければ、わからない事があるので、共有できて良かったです。

Q2. パートナーの育児休業取得にあたり、何か心配なことはありましたか

A2. 特にありませんでした。

Q3. 日頃の家事や育児で苦労されていること、工夫されていることはどんなことですか

A3. 朝、時間に追われていると子どもを急かして怒ってしまい、自己嫌悪になってしまいます。私は料理が苦手なので、1回に沢山作って何日かに分けて食べられるようにしています。

Q4. 育児休業後のパートナーの家事や育児への関わり方には満足されていますか

A4. 満足しています。仕事がどんなに遅くなっても自分の分の皿洗いだけでなく、残っている洗い物やお風呂掃除などをしてくれるので、ありがたいです。

Q5. 今後、日本社会で、男性の育児休業取得者が増え、家庭への参画を進めていくためには、どのような男女の意識変革が必要だと思われますか。

A5. 『仕事も家事も育児も夫婦(もしくは家族全員)でするもの』という意識。幼い頃の教育から変えていかないと、そういった意識を持つ事は難しいと感じています。

<センターより>
医事課で前例の無かった男性職員の育児休業取得について、自ら話を切り出すには勇気が必要だったとのことでした。しかし、30代の夫婦において、「共働き、共家事、共育児」は、もはや当たり前のようです。勇気を持って一歩踏み出すことで、家族と夢のような時間を過ごせて、その後の活力になっているようです。

●第1子が生後8か月のときに3か月取得 村川泰蔵さんインタビュー

●第1子が生後6か月のときに4か月取得 東谷悠さんインタビュー

●事務部人事企画課主査 大嶽有史さんインタビュー

●事務部事務部長 熊谷圭司さんインタビュー